転職面接の逆質問はチャンス!良い例悪い例を人事担当に聞いてみた
転職の面接も終盤に差し掛かってホッとしたのもつかの間、こんな質問をされることがほとんどだと思います。
「最後に、何か質問はありますか?」
何気ない一言ですが、逆質問の受け答えはしっかりチェックされています。
転職面接で逆質問は必ずしてください。
逆質問はあなたを最大限にアピールする大きなチャンス、「特になにもありません」って答えるなんて自ら転職成功率を下げるようなものです。
今回は、どうして転職面接の逆質問を必ずするべきなのか、逆質問に関しての良い例、悪い例(テンプレ一覧)などを解説します。
CHECK
転職成功者の口コミ体験談や転職エージェント目線では、実際にどんな逆質問を準備すればいいのか分からないですよね。
そこで…キャリアの海が企業の人事担当者数名にインタビューを行いました。
人事担当者ならではの鋭い意見も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
転職面接の逆質問をすべき3つの理由~チャンスを最大に活かせ~
転職面接では、必ず事前に準備をして「逆質問」をしてください。
逆質問の重要度を理解してもらうために、逆質問をすべき理由をまとめたのでぜひ参考にしてみてください。
CHECK:逆質問をすべき3つの理由
- 会社への関心度(志望度)をアピールできる
- コミュニケーション能力の高さをアピールできる
- 希望条件と企業がマッチしているか擦り合わせできる
的を射た逆質問ができれば他の転職者と差別化できるため、転職成功率もアップします。
よく意味が分からないかと思うので、詳しく解説していきます。
①会社への関心度(志望度)をアピールできる
転職面接の逆質問をすることで、「企業への志望度はどれくらいなのか」「どこまで準備をしてきたのか」をアピールできます。
しっかり事前にリサーチをして逆質問をまとめておけば、あなたの企業に対する志望度は高く評価され、採用確定率がグンとアップします。
逆に、何の準備もせずに「特に質問はありません」と答えられたらどうでしょう?
転職の面接官はあなたが何社も面接を受けている前提で話をしていますが、「この人は本当に自社で働きたいのだろうか?」「他の企業に興味があるのでは?」と疑問を持たれます。
CHECK:徹底的な準備やリサーチを
転職面接での逆質問を準備するとき、企業のホームページなどをリサーチしてから逆質問の準備をしてください。
事業内容を把握していないなど、明らかにリサーチ不足が分かると「自社への関心度(志望度)は低い」と判断されてしまいます。
②コミュニケーション能力の高さをアピールできる
転職面接での逆質問は自然な会話の流れから、コミュニケーション能力の高さをアピールできます。
あなたのコミュニケーション能力が高いと評価されるということは、実際に企業で一緒に働いても問題はないと評価されるということ。
面接では面接官からの質問に答えることが多いですが、逆質問は自発的な発言ができる唯一のチャンスです。
ですから、面接官の答えをしっかり聞いて自分の答えをまとめ、どれだけ自然な会話のキャッチボールができるかが焦点となってきます。
CHECK:積極性が強すぎて協調性がないのはNG
転職面接の逆質問でアピールしたいからと、協調性が全くないのはNGです。
例えば、これまでの実績を自慢するような態度なんて言語道断!
謙虚な言葉を選びつつ、自分をアピールすることが大切です。
③希望条件と企業がマッチしているか擦り合わせできる
転職面接での逆質問では、あなたがいかに社風や社員とマッチしているか擦り合わせができます。
というのも新卒採用とは違い転職は「今必要な人物」を埋めるための求人、人事担当は「どういった人物を採用するか」を事前に決定しています。
人事担当は転職面接の逆質問の受け答えから、「社風や社員と相性が合うか」「今必要な人物かどうか」の擦り合わせをしています。
もちろんこれはあなた側にも言えること、逆質問をすることで「本当にこの会社で働いて良いのか」という企業の見極めができます。
いざ転職をしてから「こんなはずじゃなかったのに…」という失敗を回避することができます。
CHECK:社風や社員の考え方をリサーチ
転職面接を受ける企業のホームぺージや企業の口コミ評判などを見て、社風や社員に求める人物像をリサーチしましょう。
企業が求めている人物像が分かれば、擦り合わせポイントを見つけやすいです。
転職面接の悪い逆質問例!マナー違反のNGテーマをリサーチ
転職面接でやっちゃいけない、マナー違反のNG逆質問があります。
CHECK:NG逆質問の内容
- 給与・賞与・残業・福利厚生など
- 調べればわかること
- すでに話した内容を繰り返す
今回はキャリアの海が企業の人事担当者数名に独自のインタビュー調査をし、印象が悪くなった悪い逆質問例をまとめました。
悪い逆質問例①給料・賞与・残業・福利厚生など
転職面接の逆質問で、給料・年収・賞与などのお金に関することや、休日・休暇などの福利厚生に関することは聞かない方がベターです。
もちろん大切なことではありますが、面接官からすれば「仕事への興味がない(やる気がない)」と判断されかねません。
実際にキャリアの海による人事担当者に行ったインタビュー調査では、特に印象が悪くなった逆質問でした。
給与アップや福利厚生目的で転職をするなら転職エージェントを利用し、担当エージェントに聞くようにしましょう。






人事担当Aさん
重要な話も進んでいないのに、お金の話をされたときは驚きました。
もっと仕事内容や事業内容など、聞くべきポイントは沢山あったはずなので残念です。
人事担当Bさん
残業時間を聞きたいのは分かりますが、当社は時期的に必ず残業が発生する事業です。
仕事に対する責任がかけているのかな?という悪い印象がありました。
悪い逆質問例②調べれば分かることを聞く
転職面接に来ているのに、調べればわかることを逆質問で聞くのはNG!
例えば、事業内容や主要取引先など。
これらは「何も準備していません」ということがバレるだけではなく、「自社への志望度が低い」と判断されてしまいます。






人事担当Aさん
「当社の事業内容も知らないのに、なんで面接に来たの?」と思ってしまいます。
人事担当Bさん
「御社のビジョンは何ですか?」と聞かれたことがありますが、弊社はホームページに大きくビジョンを記載しています。
ホームページを見ていないのかな?弊社に対する興味や熱意が薄いのかな?と感じてしまいました。
悪い逆質問例③すでに話した内容を繰り返す
面接の中盤で話したはずの内容なのに、もう一度逆質問をするのも絶対NG!
「この人は本当に話を聞いていたのかな?」「やる気があるのかな?」と疑問を持たれてしまいます。
特に集団面接(グループ面接)の際は、他の人のやり取りもしっかり聞いてください。
緊張するのは分かりますが、しっかり相手の話を聞いて逆質問する内容をまとめておいた方がいいでしょう。






人事担当Aさん
逆質問の際に、すでに面接の中で他の人と話した内容を逆質問してきた方がいらっしゃいました。
他の人の話を全く聞いていなかったということは、実際仕事をした時も他の人の話を聞けないのかな?と判断しました。
「逆質問ない」は言い方次第で印象が変わる
転職面接の逆質問で「特になし」と答えるのは基本NGですが、中には面接が充実してこれ以上聞くことがない…という場合も考えられます。
本当に逆質問がない場合、以下のように答えるとどうでしょう?
とても詳しくお話していただけたので、他にお伺いすることはありません。
○○ということがよく理解できましたので、他にお伺いすることはありません。
「面接が充実しました」「しっかりあなたの言うことを理解できました」という良い印象に変わりますよね。
ですので、仮に質問がなかったとしても、相手に印象が良くなる言い回しにすれば「逆質問なし」でも良い印象を残すことができます。
人事担当Bさん
一度「今インプットが多くて聞きたいことがまとまらないので、後日メールで聞いてもいいですか?」と答えた方がいらっしゃいました。
正直で真面目な人なんだな…と、とても好印象でした。
転職面接の良い逆質問例【使えるテンプレ一覧】
転職面接の逆質問を考える時に1つ注意しないといけないのは、「面接官の立場にあった逆質問を準備する」こと。
転職面接の面接官は企業によって事業部責任者・人事担当・役員と様々、面接官が答えられないような逆質問をしても意味はありません。
以下に「面接官別おすすめ逆質問の内容」をまとめたので、参考にしてください。
※質問の内容部分をタップすれば、それぞれの逆質問例文をすぐに見られます。
相手 | 逆質問の内容 |
---|---|
募集部門の責任者 | 仕事内容や現場社員に関する逆質問 |
人事担当 | 志望度ややる気を見せるための逆質問 |
役員 | 経営戦略・将来的な業界全体のあり方に関する逆質問 |
例えば「役員面接で現場に関する逆質問」「人事担当に会社の経営戦略に関する逆質問」をしても、相手が答えられなくて困ってしまいます。
相手が答えやすい逆質問の内容で、あなたと一緒に働いているイメージを持たせられれば逆質問は大成功、転職成功にグっと近づきます。
転職面接の逆質問でぜひ候補に挙げてほしい、良い逆質問例のテンプレ一覧を作りました。
転職面接の相手によってカテゴリ分けしていますが、事務・営業・看護師・コンサル・IT(SE)どのような職種でも使える逆質問にしています。
的確な逆質問をいくつかピックアップして、実際に転職面接で使ってみてください。
逆質問って何個準備?いくつ聞いて良いの?
転職面接の逆質問を準備するなら5~10個、相手に合わせて様々なパターンを準備しておきましょう。
準備していた逆質問のテーマを面接の中盤で触れた場合、同じ質問の繰り返しになるため逆質問できなくなります。
ただし実際に逆質問するのは1~2個だけ、逆質問の数が多いと時間が取られ過ぎて悪い印象にもなりかねません。
良い逆質問①仕事への意欲アピール(募集部門の責任者向け)
質問例
- なぜ○○様は御社を選ばれましたか?
- ○○の資格を持っているのですが、御社で活かすことはできますか?
- 現場の皆様が大切にしているお考えなどがあれば教えてください。
- 実際の職場を見せて頂くことは可能でしょうか?
- ○○様の仕事のやりがいを教えていただけますか?
あなたの上司になるかもしれない事業部門の責任者が面接官の場合、仕事への意欲や興味へのアピールができます。 現場のことや仕事のやりがいを聞くことで、あなたと一緒に働いているイメージを持ってもらえれば最高です。
良い逆質問②志望度アピール(人事担当向け)
質問例
- 御社はどのような人材を求めていますか?
- 採用にあたって、大切にしていることはありますか?
- 御社の即戦力となるために、取るべき資格や準備などはありますか?
- もし採用していただける場合、どの部署の配属となりますか?
- ○○様がお仕事をされていて、嬉しかったことは何ですか?
面接官が人事担当者の場合、求人内容にさらに突っ込んだ内容の逆質問がおすすめです。
配属先の仕事内容への興味や、スキルアップのための資格取得への意欲などのアピールができると良いでしょう。






人事担当Aさん
過去に「出産後も働き続けたいと思っているのですが、時短で働く制度はありますか? 」と聞かれたことがあります。
女性の福利厚生が充実している会社であれば、このような質問をしてみるのも良いかもしれませんね。
良い逆質問③事業や経営戦略に関すること(役員向け)
質問例
- ○○様は今の業界に対してどうお考えですか?
- 御社でご活躍されている社員の皆さんに、何か共通点があれば教えてください。
- 御社の今後予定されている事業展開などがあれば教えてください。
- 社員に求めることや理想があれば教えてください。
- 社員の意欲向上のために、何か特別な工夫などをされていたら教えてください。
面接官が役員の場合、会社全体や社員に求めることなどを逆質問で聞いてみましょう。
今後の事業展開などを聞いてみて、仮に自分の長所や資格が活かせそうな場合、「私は○○ですが、事業展開の即戦力になれるでしょうか?」と次の質問をしても良いでしょう。
転職面接の逆質問が不安なら、転職エージェントを利用
転職面接で必ず聞かれる「何か質問はありますか?」という逆質問で、自分をアピールできるか悪い印象を与えるかはあなた次第。
自分のアピールポイントを整理し、リサーチや事前準備をして逆質問をすれば転職成功率は高くなります。
最後にもう一度、逆質問について復習しておきましょう。
POINT
- 逆質問は絶対にするべきだから徹底的に準備を
- 逆質問で「志望度」「コミュ力」「相性の良さ」をアピールできる
- 逆質問は相手の立場に合わせて5~10個準備
- 相手が事業部門の責任者なら「仕事内容」「現場社員」に関する逆質問
- 相手が人事担当なら「志望度」「やる気」に関する逆質問
- 相手が役員なら「経営戦略」「業界」に関する逆質問
- 給与や福利厚生に関する逆質問はNG
- 実際に聞くのは1~2の逆質問のみ(他の人の話も聞いて選定)
面接対策なら転職エージェント
「相手に合わせた逆質問をできるかやっぱり不安…」という人は、ぜひ転職エージェントを利用してください。
キャリアの海では、3社の転職エージェントを併用することをおすすめしています。詳しい選び方や、自信を持っておすすめする転職エージェントは、以下の記事で紹介していますので、チェックしてみてください。




監修者によるコメント
面接終わりに逆質問をする機会というのは、唯一、自分発信で発言できる場ですので、本当に採用されたい企業ならば、人事担当者に「おっ!」を思ってもらえる絶好のチャンスです。 面接担当者の印象に一番残るのは「最初」と「最後」です。面接終わりの最後にインパクトを残して終われるようにプランを練っておくと良いかもしれません。