転職後1ヶ月ですでに辞めたい…デメリットを解説!【体験談あり】
転職して1か月。
「人間関係が合わない」「仕事内容が思っていたものと違う」と早くも辞めたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
入社して1ヶ月ではその職場や仕事のことを把握したとは言えないので、本当に辞めるのかよく考え直しましょう。
もしどうしても辞めるのであれば、同じことを繰り返さないように、通常の転職以上に慎重に転職活動をする必要があります。
今回は、転職して1ヶ月で辞めてしまうデメリットや辞める前に考えてほしいこと、転職活動のポイントや退職理由の考え方を体験談も交えて解説します。
なお、この記事は「キャリアコンサルタント」の国家資格を持ち、実務経験もある専門家の方に監修をしていただいております。
目次
転職1ヶ月で辞めてしまう2つのデメリット
転職1ヶ月で辞めてしまうとデメリットが大きいので、よほどの理由がない限りはおすすめできません。
主なデメリットは次の2つです。
- 次の転職が難しくなる
- 辞め癖がついてしまう
次の転職が難しくなる
「転職1ヶ月で辞めた」という職歴は、企業側からは基本的にマイナス評価にしかなりません。
なぜなら、「意思が弱い」「継続力がない」というネガティブなイメージを持たれるからです。
さらには、ハラスメントなどの正当な理由があったとしても、「思い込みを会社のせいにしている」と思われてしまうことすらあります。
辞め癖がついてしまう
短期で離職して転職するということを繰り返してしまうと、「嫌だったらすぐ辞めて次の仕事を探せばいい」という考えになってしまいます。
運よく次の仕事が決まるかもしれませんが、短期離職者はただでさえ企業から嫌がられるので、繰り返すことでどんどん仕事が決まりづらくなります。
転職1ヶ月で辞めた体験談
実際に転職1ヶ月で辞めてしまった体験談を見てみましょう。
- 面接で聞いたことは嘘ばっかり!恐怖のデスマーチ
- 詐欺まがいの営業電話…パワハラもひどくて心がつぶれそう
面接で聞いたことは嘘ばっかり!恐怖のデスマーチ




25歳/男性/プログラマー
飲食店でアルバイトをしていましたが、将来性を考えてスクールに通ってプログラマーになりました。
面接では残業時間は月に20時間ぐらい、残業代は全額支給と聞いてみました。
しかし、実際は毎日終電まで残業をさせられて休日出勤することもありました。
しかも、「見習いで仕事ができないから」という理由で残業代を付けてもらえませんでした。
先輩に聞いてみたところ、この会社ではこの「デスマーチ」が当たり前で、残業代もほとんどつけてもらえないということが分かりました。
このままいるとつぶされてしまうと考えて、1ヶ月で退職を決意しました。
今は転職活動をしていますが、1ヶ月で辞めたことがネックになって苦戦しています。
また同じような会社に当たってしまうのではないかとものすごく不安です。
残業が多すぎて退職に至ったケースです。
このケースでは面接で聞いたことと事実が大きく違い、長時間の残業が常態化しているので退職もやむを得ないといえます。
ただ退職理由がうまく伝えられずに苦戦しているので、退職理由や志望理由はしっかりと考え直す必要がありそうです。
詐欺まがいの営業電話…パワハラもひどくて心がつぶれそう




24歳/男性/営業
大学を中退してからずっとフリーターをしていて、やっとWeb広告会社の営業職につくことが出来ました。
Web広告の専門的な知識も付けられると思ったのですが、何の研修もなく新規顧客獲得のテレアポに回されました。
知識がないまま適当なことを言って、月額数十万の契約を取ることを求められました。
少し経ってから分かったのですが、その会社ではきちんとした運用は行われていなく、あまり知識のない会社をうまいこと誘導して無理やり案件を取っている状況でした。
嘘を付くことは嫌いで、心がつぶれそうでした。
また、上司からのパワハラまがいの行為もきつかったです。
日々の目標と実績が壁に貼られていて、達成できないと全員の前でひどく叱責されます。
以前は暴力行為もあったと聞きました。
「この会社に長くいることはできないし、得るものもない」と1ヶ月で逃げるように退職しました。
今はアルバイトをしながら転職活動をしています。
フリーターからの転職が本当に大変で、キャリアプランなども何もないまま転職してしまったので、キャリアプランを考え直すところから始めています。
1ヶ月しかいませんでしたが、Web広告についてちゃんと勉強したいという思いはあるので、派遣の広告運用の仕事から始めてみようかなと考え始めています。
キャリアプランをあまり考えずに転職して、失敗してしまった例です。
労働環境も良くなかったので、辞めてキャリアプランを見直すというのも一つの選択肢でしょう。
それでも転職したいなら!なぜ転職1ヶ月で辞めたいのか整理しよう
転職1ヶ月で辞めたいと思ったときは、退職届を出す前にどうして辞めたいのかをしっかり整理しましょう。
落ち着いて考えることでもう少し続けてみようという結論になることも少なくありません。
理由として多いのが以下の3つです。
- 人間関係や職場の雰囲気が合わない
- 思っていた仕事と違う
- 仕事についていけない
理由①人間関係や職場の雰囲気が合わない
新しい環境になじむのに時間がかかるタイプの人は、「職場になじめない」と悩んでしまうことがあります。
しかし、1ヶ月で完全に職場になじむのは、どんなに社交的な人でもなかなかできないことです。
職場の人もどう接するのがよいのか、1ヶ月ではまだ図りかねています。
あまり気にせずに、目の前の仕事に集中していれば、いつの間にかなじめていることがほとんどです。
理由②思っていた仕事と違う
入社してからしばらくは、簡単な仕事を頼まれることも少なくありません。
「即戦力としてバリバリ働くぞ!」と意気込んでいた人は拍子抜けして、「自分は期待されていないんじゃないか」と思ってしまいますよね。
最初簡単な仕事から頼まれるのは、「無理のないところから徐々に仕事を覚えてなじんでほしい」という企業側の配慮です。
期待されていないからではありません。
むしろそのような会社の方が、恵まれていると言えます。
入社間もない社員にいきなり成果を求めるような会社は、猛烈な成果主義や余裕がない会社であることが多いので、どんどん求められるハードルが上がって辛くなってきてしまいます。
理由③仕事についていけない
逆に「最初は研修から入るから大した仕事は任されない」と思っていたのに、いきなり難しい仕事を任されてしまって「もうついていけない」と落ちこんでしまうこともあります。
こういう時は、できることとできないことをしっかり伝えることで、会社も「どういうことができるのか」ということをしっかり把握できます。
選考時にある程度できることを把握していても、細かいところまで把握することはできないので、遠慮せずにしっかりと伝えましょう。
また分からないことは周りの人に素直に聞いてしまいましょう。
入ったばかりなので、分からないことがたくさんあるのは当たり前です。
質問をすることで、職場の人とコミュニケーションを取ることもできます。
転職後1ヶ月で辞める前に徹底的に考えてほしいこと
転職後1ヶ月で辞める前に、自分で考えてほしいことが2つあります。
- なぜ今の会社に入社したのか
- 将来のキャリアプラン
それぞれ解説します。
なぜ今の会社に入社したのか
そもそも、今の会社に入社を決めるのには、何かしらの理由があったはずです。
それを今一度よく思い出してみましょう。
もし大した理由がなく、「なんとなくよさそう」という理由で決めてしまっていたのであれば、同じスタンスで転職活動をするとまた同じことを繰り返してしまいます。
もし転職活動をするのであれば、「会社選びで絶対譲れない軸」をしっかりと決めて活動をしましょう。
将来のキャリアプラン
将来のキャリアプランも明確でないのであれば、改めて考え直す必要があります。
どの職種の仕事をやりたいかだけでなく、1年後、3年後、5年後、10年後にどんな仕事をしていたいのかまでしっかり落とし込んで考えることで将来像が明確に見えてきます。
こんな場合は転職後1ヶ月でも辞めてOK!4つのパターンとは
転職1ヶ月で辞めるのはおすすめしませんが、次のようなケースで労働条件や環境に大きな問題がある場合は退職がやむを得ないケースもあります。
- 残業が過度に多い
- 聞いていた職種と全く違う職種
- ハラスメントを受ける
- 給料の未払いがある
パターン①残業が過度に多い
入社して間もないのに、毎日終電で帰宅したり休日出勤を強要される場合は、その会社は「長時間残業するのが当たり前」という考えの会社です。
仕事以外の時間も大切にしたい考えの人は、理想のライフスタイルとの相違が出てきてしまいます。
パターン②聞いていた職種と全く違う職種
事務職で採用されたはずなのに、営業にも行かされるというように、全く違う職種の仕事を任される場合も短期退職はやむを得ません。
人手が足りないからとにかくなんでもやらせようという会社も少なくないので、長くいるとあれもこれも押し付けられることにもつながりかねません。
パターン③ハラスメントを受ける
明らかなパワハラやセクハラも短期離職を考える正当な理由です。
証拠を集めて会社と徹底的に争うという方法もありますが、入社して間もないと社内に味方も少なく消耗した上に、結局退職に追い込まれるケースが少なくありません。
見切りを付けて早々と辞める、というのも賢明な判断の一つです。
パターン④給料の未払いがある
給料の未払いや遅延がある場合は、会社の経営状態が不安定ということです。
自分ではどうにもならないことですし、このままいると倒産に巻き込まれることも考えられます。
この場合は、むしろ早く見切りをつけて次の会社を探すべきでしょう。
転職後1ヶ月で辞める面接官が納得する退職理由
転職後1ヶ月で退職して転職活動を始めると、企業から退職理由は必ず深く聞かれます。
転職後1ヶ月で退職する求職者には、「意志が弱い」「継続力がない」「またすぐ辞める」というネガティブなイメージしか持っていません。
そのため、面接官が「そんな理由があったなら退職するのも納得だ」と思う正当な理由を、しっかり伝える必要があります。
面接官を納得させられる退職理由
面接官を納得させられる退職理由は、次のポイントを意識して考えましょう。
- 前職の悪口は言わない
- 退職した理由をしっかり分析し、対策をしている
- 次は長く働く固い意志があり、やる気もある
前職の悪口は言わない
前職で、なにかしらのネガティブな理由があって短期退職する人がほとんどだとは思いますが、前職の悪口は決して言ってはいけません。
責任を他人に押し付ける他責の人は、どの会社でも敬遠されます。
前職のネガティブな理由を話す場合は、オブラートに包んで悪口にならないように話す必要があります。
退職した理由をしっかり分析し、対策をしている
「退職してしまったのはあくまでも自分の分析不足が原因で、しっかり分析し直して対策をしている」という基本ストーリーにするのがおススメです。
同じ間違いは繰り返さない、という印象を与えることが大切です。
次は長く働く固い意思があり、やる気もある
多少の問題は乗り越え、長く働いていく意思があることをしっかり示しましょう。
やる気を見せることは、面接でとても大切なことです。
※面接官を納得させられる退職理由の例
前職ではマーケティング職として入社をしましたが、営業や広報としての役割も強く求められました。
様々な仕事をすることはとても勉強になりましたが、マーケティングをもっと本格的に学びたいと考えていたので退職しました。
前職は会社研究が十分でなかったためにミスマッチが起きてしまいました。
しかし今回は、御社の説明会に参加し、事前の会社訪問も行い、コンサルタントとしてマーケティングスキルを付けることのできる環境と考えて志望いたしました。
今後はマーケティングの力で様々な企業の課題を解決し、将来的にはマネジメントや育成にも携わりたいと考えております。
ポイントは以下の3点です。
- 企業研究が足りなく職種のミスマッチが起こってしまったが、今回は十分な研究をしている
- なぜその会社を志望するのかや今後の展望をしっかり考えられている
- 全体的に前向きな印象を与える
あくまでも「自分の過失が原因で短期退職に至ってしまったが、しっかり反省して対策をしている」「今後は前向きにしっかり働きたい」ことを伝えます。
面接官はココを気にする!3つのポイント
面接官はどんなところを気にして退職理由を聞いてくるのか、理解しておきましょう。
この懸念点を打ち消せるかどうかが面接通過のカギとなります。
人間性に問題がないか
面接官が一番気にしているのが「人間性に問題がないか」という点です。
面接官は「この人は性格に問題があって短期の離職につながったのではないか」と考えています。
面接では自分勝手な発言をしていないか、明らかに嘘と分かる発言をしていないかに細心の注意払って、いつも以上に誠実な態度で臨みましょう。
忍耐力があるか
忍耐力があまりにもなく短期離職につながったのではないか、というのも気にされるポイントです。
仕事をしていれば、どうしても少しは辛いことや嫌なことがあります。
少しのストレスにも耐えられない、と判断されると採用されません。
「ちょっとした注意を受けたから辞めた」「毎日残業が1時間あったから辞めた」という大きくない理由を話してしまうのはNGです。
ストレス耐性が低すぎると判断されてしまうからですね。
すぐに退職してしまわないか
採用した以上はできるだけ長く働いてもらいたいと企業は考えているので、また短期で辞めてしまうと思わせないことも大切です。
人間関係や多少の残業、仕事のイメージの不一致といった問題はどの会社でも起こりうることです。
これらの理由を前面に押し出すと、またすぐ辞めてしまうという印象を与えてしまうので言わない方が無難でしょう。
転職1ヶ月での転職活動にはエージェントを利用しよう
転職1ヶ月での転職活動には、転職エージェントを使うのがおすすめです。
転職1ヶ月で退職してしまう場合は、会社選びで譲れない軸や将来のキャリアプランがしっかり整理できていないケースが多いです。
転職エージェントに相談することで、これらが明確に見えてきます。
また、面接官を納得させられる退職理由や書類の書き方もアドバイスしてもらえます。
ぜひプロの力を借りて転職活動を成功させてください!
キャリアの海編集部は、転職を考える20代に向けて、おすすめの転職エージェントを紹介しています。
こちらもぜひ参考にしてくださいね。
おすすめ①リクルートエージェント
こんな人におすすめ!
・業界トップの求人数から転職先を選びたい人
リクルートエージェントは、転職エージェントの最大手として知られています。
保有する求人数は約320,000件(2019年12月時点)で業界トップ。
たくさんの選択肢から、求人を選びたい人はまずこちらから登録するのがおすすめですよ。
おすすめ②マイナビエージェント
こんな人におすすめ!
・20代に最も信頼される転職エージェントにサポートを依頼したい人
マイナビエージェントは、登録者全体の約6割が25歳~35歳の若手社会人であり、20代が最も信頼する転職エージェントです。
求人数はリクルートエージェントほど多くはありません。
しかし、同世代から信頼される転職エージェントを使いたい人にとってはぜひ登録しておきたいですね。
おすすめ③dodaエージェントサービス
こんな人におすすめ!
・便利なツールで、賢く転職活動を進めたい人
・スピード転職を狙いたい人
dodaエージェントサービスは、「年収査定」「レジュメビルダー」など、いくつもの便利なツールを展開している転職エージェントです。
便利なツールを駆使して、賢く転職活動を進めたい人や、スピード転職を実現したい人にはおすすめの転職エージェントです。(編集部メンバーも1ヶ月で転職に成功しました!)
おすすめ④type転職エージェント
こんな人におすすめ!
・関東圏に集中して転職活動を進めたい人
・IT/エンジニアで転職を狙いたい人
type転職エージェントは、一都三県に特化した転職エージェントです。
関東圏に集中して転職活動を進めたい人はもちろん、IT/エンジニア系に強いので、そこを中心に転職活動を進める人にもおすすめですよ。
おすすめ⑤BIZREACH(ビズリーチ)
こんな人におすすめ!
・ハイクラススカウトを狙いたい人
・本気で年収アップを狙いたい人
BIZREACH(ビズリーチ)は、ハイクラス求人を中心に扱う転職サービスです。
100,000件以上ある求人のうち、1/3以上が年収1,000万円以上となっています。
他とは違い有料プランも存在しますが、本気で年収アップしたい人には利用する価値アリです!
おすすめ⑥ウズキャリ
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他にも第二新卒向けのエージェントは多く存在しますが、その中でもサポートの手厚さが目を引きます。
20時間にもわたる手厚いサポートから、半年以内の離職率は5.5%に抑えられています。
コンサルタントとしっかり並走しつつ、長く働ける企業への転職を目指したい人におすすめですよ。




監修者によるコメント
1か月で退職した場合、本文にあるように次の就職の敷居はかなり高くなります。まずは、そうならないように転職活動をひとりではなく年長者や転職エージェントとしっかり相談して行ってください。やむなくその事態になった場合も、ご自分でのみ判断するのではなく相談相手を見つけてください。その姿勢は、社会の中で生きていく大切な経験になり糧になります。