転職エージェント経由での面接辞退方法を徹底解説【メール例文付き】
この記事にたどり着いた皆さんは、
「転職エージェント経由での面接を辞退したら印象が悪くなり、今後の転職活動に悪影響が出るのでは?」
と疑問に感じているのではないでしょうか?
そんな人向けに角が立たないコンサルタントへの面接辞退の伝え方を、メールと電話、それぞれ例文付きで徹底解説します。
たしかに上手な辞退方法を知らないままだと、今後求人が紹介されなくなるなどのトラブルが生じる可能性はありますが、本記事を読めばトラブルを避けることができるでしょう。
目次
転職エージェント経由での面接を辞退する方法【メール・電話例文付き】
ここでは礼儀正しい、かつ角が立たないメール・電話の例文を、
- 一次面接前に辞退する場合
- 一次面接後に辞退する場合
に分けて解説します。
メール例文は、コピペ・アレンジして役立ててくださいね。
一次面接前に辞退する場合
一次面接前に辞退する場合、メールでの例文は以下のようになります。
メール例文
◯◯(転職エージェント名)株式会社 ~~様
いつもお世話になっております。
キャリア太郎です。
本日はX月X日に予定しておりました、株式会社●●商事の面接を辞退させていただきたく、メールを差し上げました。
辞退したい理由は、転職活動における自分の軸と●●商事のビジョンが大きく異なると感じたからです。
このまま面接を進めたとしても入社しない可能性が高いので、早めに辞退するべきだと判断いたしました。
まことに身勝手ながらこのような結論になってしまったこと、誠に申し訳なく感じております。
企業の採用担当者様にも申し訳なく感じている旨、お伝えいただけると幸いです。
大変ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。
──────────
キャリア 太郎
〒123-4567
東京都□□区■■1-2-3
Phone: 090-XXXX-XXXX
Mail: XXX@XXX.jp
──────────
自ら応募を依頼して、書類選考も通過しておきながら一次面接で断るのは、コンサルタントの顔に泥を塗るため、タブーであるという意見もあります。
なぜなら求職者が一次面接すら受けずに辞退することは、転職エージェント会社が「面接を受けない求職者を紹介するなんて!」と企業から思われ、信用を失うからです。
一方で求職者つまりあなたが、担当するコンサルタントに対し敬語を使わないなどの横柄な態度をとると、今後いい求人が紹介されなくなる可能性があります。
そこで重要になるのは、「辞退する明確な理由」「早めに連絡を差し上げたこと」「謝罪の意思」をはっきり伝えることです。
明確な理由と誠意があれば大きな問題にはなりません。
「面接を受けたとしてもおそらく入社しないので、早めに辞退したい」というスタンスを貫きましょう。
電話で連絡する場合、以下のようになります。
本日はX月X日に一次面接を予定していた、株式会社●●商事の面接を辞退させていただきたく、ご連絡差し上げました。
理由は、【-理由-】だからです。
このまま面接を受けたとしても、おそらく入社しないだろうと考えたため、早めに辞退するべきだと判断いたしました。
~~様にはご迷惑をお掛けしてしまい、大変申し訳なく感じておりますが、辞退の手続きをお願いしてもよろしいでしょうか。
基本的な内容はメールと変わりません。
電話で連絡をするメリットは、「メールよりもすぐに辞退の意思を伝えられる」ことです。
多少気まずいかもしれませんが電話のほうがサッと伝えられるので、「一秒でも早く辞退の旨を伝えたい」と感じる人にはおすすめです。
一次面接後に辞退する場合
メール例文
◯◯(転職エージェント名)株式会社 ~~様
いつもお世話になっております。
キャリア太郎です。
X月X日に面接を予定しておりました、株式会社●●商事の二次(もしくは最終)面接を辞退させていただきたく、メールを差し上げました。
辞退する理由は、株式会社●●商事の面接を進むうちに、イメージと実際に働かれている社員の雰囲気との間にギャップを感じ、志望度が低くなったからです。
選考が進んでいるにも関わらずこのような結論となり、大変申し訳ございません。
まことに身勝手ながらこのような結論になってしまったこと、誠に申し訳なく感じております。
~~様にはお手数だけをおかけしてしまったことについて、深くお詫びを申し上げます。
企業の採用担当者様にも申し訳なく感じている旨、お伝えいただけると幸いです。
大変ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。
──────────
キャリア 太郎
〒123-4567
東京都□□区■■1-2-3
Phone: 090-XXXX-XXXX
Mail: XXX@XXX.jp
──────────
一次面接前よりも一次面接後(二次面接や最終面接時)のほうが、辞退するのは比較的容易です。
なぜなら「面接で採用担当者や社員と話す中で、実際のイメージとのギャップを強く感じた」という理由が使えるからです。
一次面接前のメール例文で述べた、
- 「辞退する明確な理由」
- 「早めに連絡を差し上げたこと」
- 「謝罪の意思」
これら3つの重要なポイントをおさえておけば、特に後腐れなく面接を辞退できるでしょう。
電話で連絡する場合は、以下のようになります。
この度はX月X日に予定していた、株式会社●●商事の面接を辞退させていただきたく、お電話を差し上げました。
理由は●●商事の面接を受けるなかで、イメージと実際に働かれている社員の雰囲気との間にギャップを感じ、志望度が低くなったからです。
~~様にはお手数をおかけして申し訳ありませんが、面接辞退の手続きをお願いしてもよろしいでしょうか。
重要なポイントは一次面接前と変わりません。
誠意と敬意を持って辞退の意思を伝えれば、特に問題はないでしょう。
面接辞退をする際に注意すべきポイント
一次面接前・後どちらにも共通して注意しておくべきポイントはあります。
ここでは、注意すべき以下の3つのポイントについて解説します。
- 連絡は必ず営業時間内に
- 嘘をつく=自分の墓穴を掘る
- 「面接辞退はできません!」という言い分は嘘



ワンポイントアドバイス!
社会人としてのマナーが問われる、「連絡しないまま面接を休む」「直前(前日や当日内)での面接辞退」といった行動は、絶対にしてはいけません!
転職エージェント会社から「この人を企業に紹介するのはリスクが高い」とみなされ、求人紹介や手厚いサポートが受けられなくなる可能性が高くなるので注意しておきましょう。
これは「辞退を伝えるのが気まずくてズルズル引きずってしまう」という、求職者側のマインドが原因である場合がほとんどです。
辞退の意思を固めたのならば、その段階ですぐに連絡するのがおすすめです。
連絡は必ず営業時間内に
当然ですがメールでも電話でも、辞退の連絡はコンサルタントの営業時間内に行いましょう。
なぜなら、コンサルタントに辞退の意思が伝わらないまま、面接の予定日にどんどん近づいてしまう可能性が高いからです。
特に大手エージェント会社の場合、コンサルタントはそれぞれ膨大な数の求職者を抱えています。
そのため、毎日膨大な量のメールのやりとりを行います。
そんな状況下で営業時間外にメールを送ったとしても、コンサルタントにスルーされる可能性が高いのです。
当然ですが、営業時間外で電話対応はしてくれません。
したがって、面接辞退の意思をできるだけ早く伝えるために、営業時間内に連絡を行いましょう。
より早く伝えたいなら、スルーされる可能性が低い電話がおすすめです。
また、企業に直接面接辞退の連絡をするのはやめましょう。
転職エージェントは常に求職者のスケジュールを掴み、その上で様々なサポートをしていきたいと考えているので、勝手に行動されると困るのです。
嘘をつく=自ら墓穴を掘る
コンサルタントが突っ込みづらい嘘の理由で、面接を辞退する人もいるかもしれませんが、はっきり言ってこれはNGです。
なぜなら嘘を貫くことはかなり精神的負担が大きく、いつかボロが出て、結果的に自ら墓穴を掘ることになるからです。
以下の会話例を見てみましょう。
この求職者は、「待遇面で希望にそぐわない」という理由から、面接を辞退したいと考えています。




求職者
身内に不幸があったので(嘘)、X月X日に予定していた●●商事の面接を辞退させてください。
コンサルタント
かしこまりました。
こちらで日程を変更しておきますので、ご希望の日時を教えてください。




求職者
………。
「もう●●商事の面接を受けたくない」という思いで辞退の連絡をしたのに、結局日時を変更して面接を受けることになってしまっています。
このように嘘の理由を述べることで、思いもよらぬ方向に進んでしまう可能性があります。
多少気まずくても、辞退理由は正直にはっきりと述べましょう。
コンサルタントに「これは嘘だな」と思われると、お互いの信頼関係にも悪影響が出ます。
面接辞退の連絡で嘘をつくことは、双方にとってマイナスでしかないのです。
「面接辞退はできません!」という言い分は嘘
コンサルタントに面接辞退の意思を伝えた際、「面接辞退はできませんので、とりあえず受けてください」と言われるかもしれません。
特に、中小の転職エージェントを利用していると、これを言われる可能性が高いです。
しかし、この「面接辞退はできない」というコンサルタントの言い分は嘘です。
明確にそんなルールは存在しません。
ではなぜこのように求職者に伝えるのでしょうか?
それはコンサルタントが、「一人でも多く転職成功させて、利益を上げたい」「面接辞退を認めることで、企業間との関係を崩したくない」と考えているからです。
転職エージェントは、転職が成功するたびに企業から手数料をもらうビジネスモデルを採用しています。
そのため、面接を辞退されると、成功報酬をもらえなくなってしまいます。
また、「面接辞退をするような求職者を紹介した」と、契約企業との信頼関係にも影響が出てしまうのです。
このような事態を避けたいがために、コンサルタントは「面接辞退はできません!」と主張することがあるのです。
この言い分ははっきり言って真に受ける必要がありません。
「コンサルタントを変えてもらう」「別の転職エージェントを利用する」などで対応しましょう。
他の人はどれくらい面接を辞退している?
ルール上面接辞退が問題ないとはいえ、実際に辞退の連絡を入れるのは心理的ハードルが高いのではないでしょうか?
そんな方に向けて、ここでは求職者がどれくらい面接を辞退しているのか、2018年に『エン 人事のミカタ』が1600人を対象に行なったアンケートをもとに解説します。
求職者が選考辞退を行うタイミングは「面接前~後」が多く、求職者のうち60%が選考辞退の経験があるようです。
1600人へのアンケートなので、実に960人近い求職者が、面接を辞退したことがあるのです。
画像引用:エン 人事のミカタ
辞退タイミングについての質問項目(複数回答可)の結果は、以下の通りです。
画像引用:エン 人事のミカタ
どのタイミングも拮抗していますが、ややドタキャンが多いのが残念だと言えますね。
求職者が辞退する主な理由
求職者が辞退する主な理由は、以下のようになっています。
一次面接前の場合
画像引用:エン 人事のミカタ
上位2トップの理由で共通している部分は、「求人が思っていたものと違う!」というギャップです。
転職エージェントにおすすめされた後エントリーしてみたが、面接を前に思いとどまったのでしょう。
「思っていたのと違う」というギャップは言語化がやや難しく、その結果ドタキャンという手段が取られるのかもしれません。
しかし先述したようにドタキャンや嘘はNGですので、メールや電話で連絡する際は「労働時間・待遇面を考慮し、希望と異なると判断した」というようにはっきりと辞退理由を伝えましょう。
一次面接後の場合
画像引用:エン 人事のミカタ
こちらも辞退理由の2トップが、「思っていたのと違う」という理由です。
一次面接前も含め、希望と現実のギャップが辞退理由になる原因として、転職エージェントサービスのメイン内容が「求人紹介」であることが挙げられます。
転職エージェントは多くの求人情報を提供してくれますが、その全てが自分の希望とマッチするものではありません。
また、転職エージェントは求職者に対し「とりあえずどんどんエントリーしましょう!」というスタンで接してくる人が多くいます。
そのため、求職者もとりあえずエントリーしてその後辞退する、という流れが生まれているのです。
求職者がドタキャンをしてしまう理由
面接をドタキャンする人は少なからずいるようですが、なぜ求職者はマナー違反とも言えるドタキャンをするのでしょうか?
以下のアンケートによると、ドタキャンする理由の41%が「辞退理由をどう言えばいいかわからなかったため」になっています。
画像引用:エン 人事のミカタ
上手な面接辞退の伝え方をマスターすることが、いかに重要かわかります。
その後の転職活動に悪影響を及ぼさないために、先程解説した面接辞退の方法をしっかり理解して、ドタキャンを防ぎましょう。
いかがでしたか?
本記事で解説した、角が立たない面接辞退の方法をマスターして、早速実践してみましょう。
メールや電話の例文も、アレンジして活用してくださいね。
転職エージェントは複数登録がおすすめ
面接辞退そのものは、迅速に連絡を入れられれば大きなトラブルにはなりにくいです。
しかし、一度面接辞退した転職エージェントで転職活動を続けるのは少し気まずいですよね……。
「キャリアの海」編集部は複数社の転職エージェントに登録することを推奨しています。転職成功者のデータを見ても、複数のエージェントを使っていた事実が明らかになっています。
以下の記事でご紹介している転職エージェントの中から、今使っているエージェントにプラス1社から2社ほど、追加で登録してみると良いでしょう。



監修者コメント
転職エージェントを利用すれば、応募先企業とのやり取りのほとんどを、担当のエージェンに委託する事ができます。
そのため、「辞退連絡」などの精神的ハードルは低くなります。
だからと言って、網羅的に応募して、気になったところだけ面接を受けるといった転職活動はお勧めできません。
自分の希望条件と近い求人選定を、担当エージェントと事前にしっかり行うことも忘れないでください。