転職エージェントに履歴書を出す際、志望動機欄は完全無視で大丈夫!
初めて転職エージェントとの面談の際には履歴書を提出しますが、実はこのとき志望動機を書く必要はありません。
あればいいですが、なくても問題ありません。
そのたった一つの理由を徹底解説します。
また、転職エージェントに履歴書を提出する際の流れと、履歴書を提出する際の注意点について解説します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
応募書類の準備はできていますか?
この記事では、おもに履歴書の応用的な使い方を解説していきます。
履歴書の基本的な準備方法や、転職するときに必要なもう一つの書類「職務経歴書」に関しては以下の記事をご覧ください。
- 履歴書の準備・書き方・渡し方を完全解説
手書きで書く?パソコンで印刷する?自動車免許の正式な書き方は? など、履歴書を書くときの疑問はこちらで解決。 - 職務経歴書の書き方(記入例あり)
アピールすべき強みを整理する方法と、人事担当に響く文章表現のコツを伝授しています。
なおこの記事は、国家資格「キャリアコンサルタント」の資格を持ち、実務経験もある専門家に監修をしていただいています。
履歴書に志望動機が不要であるたった1つの理由
転職エージェントに履歴書を提出する際、志望動機が不要であるたった1つの理由は、転職エージェントにとって、志望動機を書かれるのは面倒だからです。
転職エージェントは求職者を企業に紹介し、転職が成功するたびに紹介料をもらうビジネスモデルを採用しています。
そのため、面談を担当するコンサルタントも「一人でもすぐに転職させたい」と考えていて、面談の際もどの企業でも通用するような履歴書を求めています。
つまり、求職者から志望動機を書いた履歴書を持ってこられると、
「この履歴書は1社にしか使えないじゃないか」
と考え、面倒だと感じるのです。
このためコンサルタントは、求職者に対し、志望動機を書かずに、経歴などの左側部分のみを書き込んだ履歴書(以下参照)を持ってきてほしいと考えているのです。
【採用担当に聞いた】企業も転職エージェントの思惑を理解している
実は企業も、転職エージェントのこの思惑を把握しています。
実際に、転職エージェントを利用している企業の採用担当者に、話を聞いてみました。






よろしくお願いいたします。
早速ですが、転職エージェント経由で送られてくる履歴書の志望動機は、企業側としても不要なのは本当ですか?
採用担当者
はい、企業によって異なりますが不要です。
書いても構いませんが参考にする程度です。






それはなぜですか?
志望動機は選考の際に大切だと思うんですが…
転職エージェントがスピーディーに転職を成功させたいと知っているから、ですね(笑)






え、それだけですか!?
それじゃあ全然求職者のことがわからないままなのでは?
あともう1つあります。
志望動機というよりも転職目的を大事にしていると言ったほうがいいかもしれません。
仕事に関する内容は、履歴書と一緒に転職エージェントから送られてくる職務経歴書に書かれているので、そちらを重要視します。
履歴書は求職者の人生や人となりを把握するために使いますね。






履歴書=ベースとなる経歴
職務経歴書=仕事に関する詳細
と棲み分けされているということですね。
ありがとうございました!
このように、志望動機など仕事に関する部分は、職務経歴書に書きこむことになるので、履歴書の志望動機欄には書きこむ必要はないのです。
一方で、人となりを把握されるという意味では、趣味や特技を書くのは有効だと言えます。
人にぜひ伝えたい特技や趣味があるなら、積極的にその欄に書いていきましょう。
転職エージェントに履歴書を提出してからの流れ
転職エージェントに登録してから、転職活動はこう進みます。
(転職支援サービスを利用した転職の流れをもとに筆者作成)
図で強調したように、あなたが履歴書を提出するタイミングは「登録・面談」の段階です。
ここでは、履歴書の提出からの流れを、実際に履歴書が使われるシーンに合わせて、
- 登録後~面談前
- 面談
- 応募~面接
に分けて解説します。
1. 「登録後~面談前」時の履歴書の使われ方
転職エージェントに登録してから、コンサルタントからすぐに電話が来て、面談日程を調整することになります。
この際に、「面談までに、履歴書と職務経歴書をメールで送ってください」と言われるでしょう。
面談前にコンサルタントが履歴書などを求める理由は、「履歴書などをもとに、面談の際に求人を紹介したいから」です。
このときにはメールで履歴書を送信しますので、パソコンで作成したもので問題ありません。
転職エージェントがそれぞれ自社サイトにサンプルを掲載していますので、そこからダウンロードして履歴書を作成しましょう。
メールを送信する際の文章は、敬語などのマナーがなっていれば問題ありません。
以下にメール例文を紹介しておりますので、コピペもしくはアレンジして役立ててくださいね。
メール例文(転職エージェントに履歴書・職務経歴書を送る)
◯◯(転職エージェント名)株式会社 ~~様
いつもお世話になっております。
キャリア太郎です。
ご指示いただいた履歴書と職務経歴書をお送りいたします。
よろしくご査収ください。
──────────
キャリア 太郎
〒123-4567
東京都□□区■■1-2-3
Phone: 090-XXXX-XXXX
Mail: XXX@XXX.jp
──────────
2. 「面談」時の履歴書の使われ方
転職エージェントは、面談前にもらった履歴書と職務経歴書をもとに面談を進めます。
そして面談を進めて、対話の中で履歴書や職務経歴書に書くべき内容が出てきたら、「こういうことを書くべき」「こうするともっと見栄えが良い」などのアドバイスをくれるのです。
転職エージェントは転職のプロです。
「こうすれば、求職者に対する企業側の評価も上がる」と把握していますので、説得力のある添削を受けられるでしょう。
しかし実際の添削において、履歴書よりも職務経歴書の方が重要視されます。
この点から、ある意味履歴書は添削のしようがないと言えるかもしれません。
3. 「応募~面接」時の履歴書の使われ方
実は、皆さんが求人を紹介されてから応募する企業を決めた際に、コンサルタントは企業側に履歴書を送っています。
その後履歴書は、職務経歴書や推薦状などとともに書類選考や面接の際に使われます。
この時点で、すでに転職エージェントと企業との間で皆さんの履歴書が共有されているため、実際の面接で履歴書を持参する必要性はないのです。
また、「面接時、履歴書を持参してください」と連絡してくる企業もあります。
この場合は応募企業の指示に従ってください。
手書きかパソコン作成かで悩む方もいると思いますが、これは業界や企業体質でどちらがベターか変わりますので、以下の表を参考にしてみてくださいね。
また、転職エージェントにアドバイスを貰った履歴書から、なにか変更したい点があるなら、面接時に履歴書を持参して「こちらが最新です」と伝えましょう。
履歴書を提出する際の注意点
志望動機を書く必要がないとはいえ、コンサルタントへの履歴書提出の際に注意すべきポイントはあります。
- 「プレ書類選考」のつもりで履歴書を作る
- マナーには気をつける
2つとも非常に重要なことですので、必ず頭に入れてから面談に臨みましょう。
1. 「プレ書類選考」のつもりで履歴書を作る
面談前には、「プレ書類選考」のつもりで、全力で履歴書を作りましょう。
適当に履歴書を作ってしまえば、コンサルタントから「転職する気がないのかも」と判断され、優良な求人を紹介されない可能性があるからです。
この時点で、すでに選考が始まっていると考えましょう。
パソコンで履歴書を作る際は「履歴書左側の経歴欄を見やすく揃える」、手書きで作る際は「字を丁寧に書く」ということが大切です。
自分の履歴書の「何が良くて、何がダメか」をちゃんと把握するために、書ける分だけ全力で書いて、コンサルタントに見せましょう。
2. マナーには気をつける
当然ながら、コンサルタントとの面談時のマナーには気をつけましょう。
マナーがなっていない要素として、
- 面談のドタキャンをする
- 連絡に対する返事が遅すぎる
- 面談で人の話を聞かない、もしくは話せない
- 現職(転職前)の名刺を渡す
などが挙げられます。
実際の面談で、コンサルタントから「この人はマナーがなっていない」と判断されれば危険だと考えましょう。
なぜなら、真剣に面談をしてもらえる可能性が下がり、最悪の場合紹介できる求人がないと一蹴される場合があるからです。
実際、マナーがなっていない人の転職成功率は低いです。
転職エージェントは、企業を求職者に紹介して、転職が成功すれば利益が生まれるビジネスモデルを採っています。
そのため、マナーがしっかりしている、転職成功率の高い人を積極的にサポートしたいと考えています。
先述したように、面談の時点からすでに選考が始まっているという意識は持っておきましょう。
履歴書作成を面倒だと感じたら……
いかがでしたか?
履歴書作成はそれほど難しいことではなく、志望動機など込み入った内容を書く必要がありません。
それでも、面談前の履歴書を作成するのが面倒だという方は、以下に紹介する自動作成ツールを利用しましょう。
便利なのが「yagish ブラウザで作れる履歴書」です。
転職エージェントの登録フォームのように、自分の情報を入力するだけでそれぞれの用途に合わせた履歴書を作ることができます。
非常に手軽に履歴書ができますので、忙しい人も是非利用してみてくださいね。
転職エージェントに書類添削をお願いしよう
キャリアの海編集部は記事内で履歴書・職務経歴書の書き方を解説しています。
さらにプロの視点から書類選考についてアドバイスを貰いたいなら、転職エージェントを利用しましょう!
転職活動において、書類とはあなたの「顔」にあたります。
だからこそ、転職のプロのアドバイスをもとに、あなたを最大限活かす書類を作成してくださいね。
キャリアの海編集部が厳選した転職エージェントは以下のとおりです。
おすすめ①リクルートエージェント
こんな人におすすめ!
・業界トップの求人数から転職先を選びたい人
リクルートエージェントは、転職エージェントの最大手として知られています。
保有する求人数は約320,000件(2019年12月時点)で業界トップ。
たくさんの選択肢から、求人を選びたい人はまずこちらから登録するのがおすすめですよ。
おすすめ②マイナビエージェント
こんな人におすすめ!
・20代に最も信頼される転職エージェントにサポートを依頼したい人
マイナビエージェントは、登録者全体の約6割が25歳~35歳の若手社会人であり、20代が最も信頼する転職エージェントです。
求人数はリクルートエージェントほど多くはありません。
しかし、同世代から信頼される転職エージェントを使いたい人にとってはぜひ登録しておきたいですね。
おすすめ③dodaエージェントサービス
こんな人におすすめ!
・便利なツールで、賢く転職活動を進めたい人
・スピード転職を狙いたい人
dodaエージェントサービスは、「年収査定」「レジュメビルダー」など、いくつもの便利なツールを展開している転職エージェントです。
便利なツールを駆使して、賢く転職活動を進めたい人や、スピード転職を実現したい人にはおすすめの転職エージェントです。(編集部メンバーも1ヶ月で転職に成功しました!)
おすすめ④type転職エージェント
こんな人におすすめ!
・関東圏に集中して転職活動を進めたい人
・IT/エンジニアで転職を狙いたい人
type転職エージェントは、一都三県に特化した転職エージェントです。
関東圏に集中して転職活動を進めたい人はもちろん、IT/エンジニア系に強いので、そこを中心に転職活動を進める人にもおすすめですよ。
おすすめ⑤BIZREACH(ビズリーチ)
こんな人におすすめ!
・ハイクラススカウトを狙いたい人
・本気で年収アップを狙いたい人
BIZREACH(ビズリーチ)は、ハイクラス求人を中心に扱う転職サービスです。
100,000件以上ある求人のうち、1/3以上が年収1,000万円以上となっています。
他とは違い有料プランも存在しますが、本気で年収アップしたい人には利用する価値アリです!
おすすめ⑥ウズキャリ
こんな人におすすめ!
・第二新卒・既卒から長く働ける企業に転職したい人
・転職活動をしながら、パソコンスキルなどを培いたい人
ウズキャリは、第二新卒・フリーター・既卒に特化した転職エージェントです。
他にも第二新卒向けのエージェントは多く存在しますが、その中でもサポートの手厚さが目を引きます。
20時間にもわたる手厚いサポートから、半年以内の離職率は5.5%に抑えられています。
コンサルタントとしっかり並走しつつ、長く働ける企業への転職を目指したい人におすすめですよ。



監修者によるコメント
転職活動では、応募書類の作成にかなりの労力が掛かります。
履歴書も手書き必須の会社もあれば、そうではない会社もあります。
ベースとなる履歴書を作成しておき、転職エージェントに、応募先企業が求めている記述方法を確認してもらった上で、書類の作成に入りましょう。