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25歳、仕事への不満で転職すると失敗します!理由と解決法を解説

転職ノウハウ 2020.02.03

25歳は「転職の好機」と言われます。

ですが、「現状の仕事に不満がある」「なんとなく今の会社で将来像が描けない」といった曖昧な理由で転職を決めてしまうと、転職先でもまた同じ不満を抱えてしまう可能性があります

そのため、「25歳は転職のチャンスだから!」と勢いで転職活動に踏み切るのは危険です。

この記事では、

  • なぜ25歳が転職のベストタイミングと言われるのか
  • 転職を控えたほうがいいケース・転職したほうがいいケース
  • 現状に不満を転職せずに解決する方法
  • 25歳で転職した筆者の事例

をまとめました。

なぜ25歳は転職のベストタイミングと言われるのか?

机の上に置かれた砂時計

「25歳は転職の好機」と言われる理由は、主に以下の3点です。

このうち、1、2点目は「選考で有利になる点」です。

この項目では1、2点目について記載し、3点目の「異業種にチャレンジしやすい」という点は、後述する「25歳で転職をおすすめするケース」で詳しくご紹介しています。

 

需要の高い「第二新卒」に分類される25歳

通常、25歳は「第二新卒」に分類されます。

そしてこの「第二新卒」を採用したいという企業は多く、25歳という年齢は第二新卒の中でも需要が高いとされます。

第二新卒というのは、学校(大学、短大、専門学校、高校など)を卒業後、一度就職をしたのち、数年以内に退職をした人のことを指します。

ですが明確な定義はなく、「20代=第二新卒」「25歳以下=第二新卒」といったように企業や団体によって使い分けは異なります。

ただ、一般的には「22歳で大学を卒業し、3年以内の25歳以下まで」が第二新卒とされ、25歳は第二新卒のボーダーラインとみなされる傾向にあります。

大手転職サイト「マイナビ転職」が行った調査によると、6割の企業が「第二新卒を採用したい」と考えていることが分かりました。

第二新卒のニーズがあるのは、主に以下の理由からです。

  • 新卒社員に比べ技術やビジネスマナーが身についている
  • 若いため育成の余地がある
  • 若いため柔軟性があり、企業風土に馴染みやすい

つまり、第二新卒は「社会人としての下地がありつつ、若いため将来性や柔軟性がある」という点が需要の高い理由です。

その第二新卒の中でも、とりわけ25歳は転職に有利なタイミングとされています。

それは、

  • 25歳以下と比べて社会人経験・企業経験が長いこと
  • 「3年間離職せず働いた」という経験

が評価されているためです。

 

3年以内に離職せず企業を経験したことが評価される

厚生労働省の調査では、「大卒後入社3年以内の離職率は3割以上」と報告されています。

つまり、25歳までに3人に1人は仕事を辞めてしまうということ。

その中で、25歳まで離職せずにいた場合は「3年間一企業で就業した」という経験が認められているのです。

 

まとめ:25歳が転職に適した年齢である理由

以上をまとめると、25歳が就職のベストタイミングと言われる理由は以下の通りです。

  • 3年間企業で働いた経験と忍耐力があるため
  • 20代後半となる26歳以降に比べ、柔軟性や育成余地がある

また、企業によっては「社会人経験が1年以上(2年~3年以上)あること」といった条件を定めていることもあります。

こうした条件をクリアしやすいのも25歳以降になるでしょう。

さらに、後の項目で詳しくご紹介しますが、25歳は異業種に挑戦しやすい年齢でもあります。

ですが、「25歳だから」といって、「会社に不満がある」「なんとなく今の仕事が嫌だから」という漠然とした理由で転職を決めてしまうと、転職先でもうまくいかないことも多いのです。

次の項目では、転職を再検討したほうが良いケースをまとめました。

 

転職をすべきか考えたほうが良いケース

PCを見つめて考え込む男性

これまで「25歳は転職のタイミングとして良い」とお伝えしてきました。
ですが、退職理由や転職回数によっては転職に適さないケースもあります。

退職理由があいまい

私は転職エージェントで20代の方のサポートをしていた経験があります。

その中でよく目にした退職理由が以下のようなことです。

  • やりたい仕事ができないから
  • スキルアップ/キャリアアップができそうにないから
  • なんとなく今の仕事・企業が合っていないと感じているから
  • 休日出勤や残業が多い、残業代が支払われないから

これらのうち、4点目の「休日出勤や残業が多い」「残業代が支払われない」といった企業側に起因する理由を除き、すぐに退職を決める前に一度踏みとどまったほうが良い場合があります。

それは、「やりたいことができない」「キャリアアップができない」「なんとなく仕事が合っていない」といった「自身の意識」にも関する場合

なぜ今の環境でやりたいことができないのか?
今後どのようにキャリアアップしていきたいのか?
今の仕事のどんな部分が合っていないと感じるのか?合っている仕事とは何か?

など、退職して転職したい理由をはっきりと答えられない方もたくさんいらっしゃいました。

こうした理由で退職をしてしまうと、転職したとしても同じ結果になってしまったり、そもそも選考段階で落とされてしまったりすることがあるためです。

後の項目で詳しく記載しますが、現職に不満があるとしても、「まず自分で改善できるものはないか?」を再考してから転職活動を始めることをおすすめします。

一方で、休日出勤や残業が多いなどあきらかに労働環境が悪い場合、とくに体調に支障をきたしているケースは、なるべく早く転職を検討したほうが良いでしょう。

退職をしたほうが良いケースも後ほどご紹介します。

 

25歳で転職回数が2回目、3回目と多い

前の項目では「25歳で転職するメリット」として「一企業で3年就業した経験が評価されている」と記載しました。

ですが、すでに転職経験がある場合はこのメリットに該当しません。

転職回数が2回以上になる場合、過去退職した理由について転職先に納得感のある説明ができないと、「うちに入ってもどうせ辞めてしまうんじゃないか?」と考えられてしまいます。

すでに転職経験がある場合、今の環境でもう少し長く続けられないか?などを考えてみてください。

対策法はこの記事の後半でまとめていますので、参考にしていただければと思います。

どうしても転職を希望する場合は、転職理由に説得力を持たせることが必要です。

それが難しい場合は、転職エージェントを利用してアドバイスをもらったり、選考書類の添削を依頼したりと、サポートの利用を検討したほうが良いでしょう。

CHECK

転職エージェントについてもう少し詳しく知りたい方は、以下の情報がお役に立つはずです。

25歳での転職をおすすめするケース

青信号

反対に、転職をおすすめするケースをご紹介します。

未経験の業界や職種、特にIT業界にチャレンジしたい場合

20代が転職で有利になる理由は、前述したように「若手だからこその柔軟性や育成余地」があるためです。

また、年齢が高くなればなるほど経験やスキルが重要視されます。

そのため、20代、特に20代前半までは「未経験可」としている企業も多く見られます。

現在の業種や職種と異なる仕事にチャレンジしたい場合、25歳はひとつのボーダーラインとなります。

とりわけ、プログラマーやエンジニアなどIT系の技術職に未経験でチャレンジしたい場合は、若ければ若いほど間口が広がります。

技術変化が早く需要が非常に高いIT業界においては、若手の育成に力を入れている企業がたくさん存在します。

そのため、公表していなくとも「20代のみ」「26歳以下」など採用する年齢の条件が設けられていることがあります。

私はIT関連の転職エージェントで就業した経験がありますが、「26歳まで」とする条件も多く見かけました。

もし未経験でプログラマーやエンジニアに興味がある場合、25歳は多くの企業にチャレンジできる機会ということをおさえておいてください。

 

ストレス等で体調に支障をきたしている場合

現職の労働環境や人間関係によって何かしら心身に不調のサインが見られる場合は、すぐに休職か退職を検討してください。

無理をして働き続け、結果的に病気になってしまった方を私はたくさん知っています。

うつ病などの精神疾患をはじめ、ヘルニア、眼精疲労などの慢性疾患を患ってしまう方もいます。

一度健康を損なってしまうと、取り戻すのは難しいものです。

たとえば、以下のようなサインは見逃さないようにしてください。

  • 夜寝られない、寝つきが悪い
  • 食欲が落ちた
  • 仕事のことを考えると胃が痛くなる、下痢してしまう
  • 朝や休日の最終日に通勤が辛く、電車の中で憂鬱になる

不調は特に睡眠や胃腸から出やすいように思います。

何かしら「おかしいな」と気がついたら、早めに医療機関を受診し、仕事について医師に相談するようにしてくださいね。

 

25歳の転職を考える前に…まず悩みに対して行動してみよう

自転車に乗って疾走する男性

先にご紹介したように、体調に支障をきたしている場合を除き、転職を決める前に一度振り返っていただきたいことがあります。

今の職場・仕事で、あなたの不満は改善できないでしょうか?

前項にも書いたように、「やりたい仕事ではないから」といった「なんとなく」の理由で退職してしまうと、転職後も同様のケースになってしまったり、選考で不利になったりする可能性があります。

転職の失敗を防ぐために、退職を願い出る前に以下のことを試してみてください。

悩みの中身を整理してみる

まず、「なぜ転職したいのか?」を具体的に整理してみてください。

  • やりたい仕事ができない
    →現在の仕事のどんな部分を「やりたい仕事ではない」と感じるのか。
    →「やりたい仕事」は具体的にどんなものか。
  • スキルアップ/キャリアアップができそうにない
    →今後どんなスキルを身につけていきたいのか。
    →どのようにキャリアアップしていきたいのか。
    →現職でそれらの目標は叶えられないのか。
  • なんとなく今の仕事・企業が合っていないと感じている
    →「合っていない」と感じる部分はどこか。
    →理想の企業の条件はどんなものか。

こうした問いに答えられないと、面接で落とされてしまったり、転職先でも「やっぱり違う」と感じてしまったりします。

思いつくままで構いませんので、なるべく具体的に挙げてみてください。

 

現職から学べる部分がないか探してみる

現職の不満があらわになったら、今の環境でそれらを改善できないか方法を探してみてください。

「改善してみよう」と努力することはとても大切です

もし努力せずに、「今の環境がいや」→「転職しよう」という安易な思考になると、転職をしてもまた嫌なことがあったら「辞めたい」と感じてしまうようになります。

まず今の環境を改善できないか、学べることはないか、試してみることをおすすめします。

「努力なんて…」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、まず行動することでドーパミンが出て、努力や継続に繋がる、という心理学の研究もあります。

あれこれ思い悩む前に、まず動いてみてはどうでしょうか。

私もけっして努力が好きなわけではありませんが、「まず行動してみる」ということは常に意識するようにしています。

たとえば、「仕事内容に不満がある」という場合。

  • 自分のやり方や見方を変えてみる
  • 効率よく業務ができる方法やツールを調べるなど、学びながら作業してみる
  • 周囲の人はどのように仕事を進めているのか観察してみる
  • 自分の好きなことや興味に結びつけて仕事をしてみる

このように、「現職や今の企業から何か学べることはないか。何か吸収できないか」という意識で仕事をしていると、自身の興味や関心、特技に新たな発見があったり、現在の経験や技術が今後何かに活かせる機会がやってきたりするかもしれません。

じつは私自身も、仕事の不満から転職しようとした経験があります。

ですが、踏みとどまったことで大きなものを得ることができました。

その事例は次の項目でご紹介しています。

 

異動を願い出る

現在の環境で自分の希望が叶えられないと感じる場合、他部署に異動することで解決できないか調べてみることもおすすめです。

たとえば、以下のような方法が挙げられます。

  • 上司や人事に異動を掛け合ってみる
  • 社内公募はないか調べてみる
  • 産業医やキャリアカウンセラーなど社内で相談窓口はないか確認してみる
  • グループ会社への転社、出向の道はないか探ってみる

職場を変えたことで転職せずに済んだ、というケースもあります。

まずは社内や関連会社で働く道がないか探してみることもおすすめです。

 

23歳で転職を踏みとどまり、25歳で転職をした筆者の経験

Make it happen

私は、25歳で転職をしました。その選択は成功だったと言えます。

ですが、25歳以前に一度「辞めたい」と真剣に考えたことがあります。

この項目では、私自身の「転職せずに良かったこと」と「25歳で転職して良かったこと」の体験談をまとめました。

 

離職せずに踏みとどまり、結果多くの経験や人脈を得られた

私は新卒で入社した会社の2年目の23歳のとき、突然グループ会社への出向と営業職への転向を命じられました。

それまでパソコンソフトのインストラクターをしていたのですが、1年目の終わりに関連会社に出向して法人営業をするよう内示が出たのです。

営業職というのは、私がもっとも避けたいと考えていた職でした。

営業職には「顧客に頭を下げて製品を売る」「ノルマが厳しい」、というイメージしかなかったためです。

なので、この内示を聞いたときはあまりにショックで、会社を辞めようか毎日ぼんやりと考えていました。

入浴しながら涙を流したことを覚えています……。

ですが、「嫌だったら後で異動や退職を願い出ることもできる。まずはやってみるしかない」と考え、現職の継続を決意。

私は自分自身を内向的な性格だと考えていたため、最初は営業職が嫌で嫌で仕方がありませんでした。

ですが、周囲の人を参考に見様見真似で仕事を続けていった結果、それまで知らなかった営業職の魅力がわかり、「仕事が楽しい」と思えるようにまでなりました。

営業職の魅力は、社内にいては関わることができないたくさんの人たちと関係を持つことができる点です。

また、外回りが多いので、ランチやカフェ探しをすることも楽しみのひとつでした。

 

このとき痛感したことは、「何事も行動してみなければわからない」ということです。

「人とのコミュニケーションや動き回ることが好き」という新たな自分の一面を発見することもできました。

この経験から、「やりたいことと違うな」と感じたとしても、「まずは何かしら工夫をしてみよう」という思考が身につきました。

 

25歳で転職を決意。やりたかったことの実現へ

25歳で、私は海外旅行などをきっかけに体調を崩してしまい、営業の仕事を休職することになりました。

仕事が楽しかっただけにとても歯がゆかったのと同時に、自身のキャリアについて真剣に悩みました。

そのときに産業医や人事などに相談をした結果、キャリアカウンセラーという仕事を知り、その道に進むことを決意しました。

営業職を経験したことで、困っている人の手助けや人とのコミュニケーションに仕事のやりがいを感じていたことが理由のひとつです。

そして自身の状況や将来像を整理し、退職をすることを選びました。

現職を続けながら資格の勉強をするよりも、退職をして短期集中で学習をし、早く関連職に就きたかったためです。

退職後数カ月間はスクールに通い学習することに集中し、講座が終了するのと同時に転職エージェントでアルバイトを始めました。

また、資格取得後は、期間限定ではありますが、新卒採用の事務職を行ったり、キャリアカウンセリングのボランティアをしたりしました。

すぐにキャリアカウンセラーの道に進むことは狭き門だったため叶わず、再び営業職に就きながら勉強をしていましたが、現在はキャリアをサポートする仕事ができています。

私の場合は、「仕事が嫌だから」という理由で退職をせずに続けた結果、さまざまな気付きやスキルが得られました。

また、25歳になり、未経験職にチャレンジしたかったため退職をした結果、やりたいと思い描いていたことができる環境になりました。

ただ、「25歳は転職のチャンス」ということは事実ではありますが、あなたにとって「チャンス」かどうかはわかりません。

23歳のころの私のように、今の仕事が天職と感じるようになるかもしれません。

転職を決意する前に一度自分のやりたいことやビジョンなどを振り返っていただき、キャリアについて考えてみてください。

 

まとめ:25歳は転職の好機だが、一度現在の状況を振り返ってみよう

以上、25歳が転職のベストタイミングと言われても、転職に踏み切るべきケースとそうでないケースをご紹介しました。

25歳は、以下の理由から転職の適齢期と言われます。

  • 「第二新卒」に分類され、若さならではの柔軟性や育成余地があるため
  • 25歳以下と比べて社会人経験・企業経験が長いため
  • 大学卒業後の離職率が高い3年間は企業に勤めた経験があるため
  • 異業種にチャレンジしやすいため

ですが、「なんとなく仕事や企業に不満がある」、という漠然とした理由で退職してしまうと、転職先が見つからなかったり、転職先でも同じ結果になってしまうことがあったりします。

現職がストレスで体調に支障をきたしている場合を除き、退職を申し出る前に現職でできることがないか探してみてください。

現職の悩みを整理したり、異動や社内公募に願い出たりすることで解決することもあります。

ただ、自身の行動で改善できないような事由があったり、異業種に挑戦したかったり、明確なキャリアビジョンがあったりする場合は、25歳は転職に適している時期です。

現在の仕事の悩みや将来像をしっかり整理し、企業研究を行った上で、転職活動を踏み切ることをおすすめします。

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