転職後にしたいことがわからなくても問題なし。自分と向き合うことが大切
突然ですが、現在転職を考えているみなさんは「次にやりたい仕事」が決まっていますか?
おそらく、半数以上の方が「NO」と回答することでしょう。
引用:en「人事のミカタ」
実は、仕事探しをしている7割近くの方が「やりたい仕事が決まっていない」と回答しています。
「転職をしたら何をしたいのかわからない」
「今の仕事を辞めたい気持ちはあるけど、どんな仕事をしたいのか決まっていない」
やりたい仕事が決まっていない人の中では、さらにそんな悩みを抱えている方も多いですよね。
ここでは、やりたい仕事が決まっていないみなさんに向けて、5回もの転職を経験している私がアドバイスをします。
目次
無理に「やりたい仕事」を決めても意味がない
「転職するならやりたい仕事を早く決めなきゃ!」
「やりたい仕事がないなら転職しない方がいいかな…」
ちょっと待ってください。
そもそも「やりたい仕事」というのは、自然な流れで「自分の興味」から始まるものです。
興味がないのに「自分のやりたい仕事だ」と言い聞かせて無理に働こうとしたり、急いで決めなきゃいけないからと「自分のできそうな仕事」を「やりたい仕事」と認識したりするのは意味がありません。
私がそう述べるのは自分自身の体験があるからです。
まず体験談をお伝えすると、私はやりたい仕事を無理に見つけていた結果、何度も転職に失敗しています。
「早く転職しなきゃ、ちょっとでも興味があるからやってみよう、きっと私のやりたい仕事はこれだ!」と言い聞かせていました。
その結果、「思っていたのと違う」「本当に私はこの仕事をやりたかったのかな」と思い始めるのです。
私は何度も転職を経験して、「そもそもやりたい仕事がないなら無理に決めてはいけない」ことにやっと気付きました。
ではなぜその結論に至ったのかについては3つ理由があるので、解説しますね。
「やりがい」はすぐに見つからない
よく「やりがいのある仕事に就きたい」と期待を高めている方がいますよね。
私も「やりがいのある仕事」をずっと追い求めていました。
しかし、この「やりがい」というのはすぐに見つかるものではありません。
その仕事をやって初めてやりがいを感じますので、転職をしようと求人を探している段階から「この仕事にはこんなやりがいがある」なんてことがわかるのはごく稀です。
むしろ、その仕事をやってみても「やりがいを感じないまま」辞める方もいるので、転職する段階からやりがいを求めてもすぐに見つからないのが現実でしょう。
「やりたい仕事」を見つけようとすると焦って空回り
やりたい仕事がわからないからと言って、焦ってしまうのはNG。
ここで、また私の体験談を一つお伝えすると、「早く就職先を決めたい」という思いが焦りによって「目的」に変わってしまったことがあります。
「それなりにやりたい仕事であれば、早く決まったところに転職しよう」という気持ちにいつの間にか変わっていたのです。
結果的に、その会社に入社してみてやりたい仕事ではなかったことがわかり、退職に至る流れになりました。
焦りによって自分の転職目的が変わってしまうのは本末転倒な話です。
自分のやりたい仕事を見つけようと焦ってしまっても空回りするだけですので、自分の転職目的を達成するために、無理にしたいことを見つける必要はありません。
得意なこと=やりたい仕事とは限らない
やりたい仕事を見つけようとするとき、勘違いしてしまいがちなのが「得意なこと=やりたい仕事」という考えでしょう。
もちろん、中にはやりたい仕事が自分自身の得意なことである人もいますが、そんな人は稀です。
例えば、絵を描くことが得意でも、漫画家になりたいと思う人はごく少数で、なおかつ漫画家で売れる人はさらに限られた人だけですよね。
また、接客業に特別なスキルを持っていなかった人が、仕事を通じて接客が得意になる・好きになるなんてことが多くあります。
つまり、必ずしもやりたい仕事と得意な仕事はイコールにはなりません。
得意なこととは少し離れますが、私はパン作りに一時興味があって、「楽しそう」「やりがいを感じそう」という思いだけで転職したことがあります。
しかし、それも一つの勘違いで「好きならどんな仕事もやりたい仕事だ!」と簡単に考えていました。
実際に働いてみて、「好きで興味のあることが、必ずしもやりたい仕事に繋がるわけではない」ということを学んだのです。
「得意だから私のやりたい仕事はこれ!」と簡単に決めつけてしまうのではなく、「辛いことがあっても、私はこの仕事をずっとやっていけるのか」をしっかり自問自答しましょう。
やりたい仕事を見つけたいなら「時間をかけて」自分と向き合うこと
やりたい仕事を見つけるためには、時間をかけて自分と向き合うことが大切です。
この「時間をかけて」というのがポイントで、ここでいう「時間をかける」は1時間や2時間の話ではなく、1ヶ月、3ヶ月、転職するまで時間に余裕がある人は1年以上の規模のことを言います。
ただ、「自分と向き合う」と言っても、具体的に何をしたらいいのかわからない人もいるでしょう。
私自身も「自分と向き合うことが大切」という言葉を聞き飽きるほど言われ、「でも実際何をして向き合えばいいの?」と長いこと悩みました。
では、私が何度も転職を繰り返して行き着いた「自分と向き合う方法」についてご紹介します。
紙やメモに興味のあることを書き出す
私がまず実践したのは、メモ帳にひたすら興味のあることを書き出す方法です。
趣味や現在ハマっていること、これからやってみたいことなど、何でも構いません。
そして、一度に書き出せる量は限られるはずです。
この書き出すコツは思い出したときに「その都度書き出す」ことが重要となります。
興味のあることは、突発的に「あ、これ面白そうだなー」と感じることがほとんどでしょう。
実はその「突発性」がとても大切で、自分が気付かない間に興味があっても忘れて流していたものが意外と多くあります。
スマホでも紙でも大丈夫なので、少しでも興味のあることを書き出し、書き出したものを一通り見てください。
「アクティブなことが多い」「意外と自分はこんな一面もあるかも」など気付くことがあるはずです。
それが転職のヒントになることが多いので、ぜひ試してみてください。
やったことのないことを体験する
日常生活の習慣が固定化されている方はいませんか?
例えば、平日仕事に行くときは必ずお昼はコンビニ弁当、休日は家で過ごすか、たまに買い物に行く程度など、何かと行動パターンが決まってしまうものです。
ぜひ、その習慣の一部をときどき変えてみてください。
お昼をコンビニではなく、ちょっとおしゃれな洋食屋さんにする、休日は行ったことのないところへ旅行するなど、変化をさせることで刺激的な時間を過ごすことができます。
料理の体験教室や、レジャーアクティビティなど、とにかくやったことのないことを体験することで、今まで内に秘めていたあらゆる自分の可能性に気付くチャンスに巡り会えます。
友人や知人、SNSなどから情報を収集する
友人や知人から仕事の話を聞く機会が多いことでしょう。
実はその話を聞く機会が多ければ多いほど、あなたの中にあらゆる業界の情報が流れていることになります。
言い換えると、自分自身がその企業に属さなくても、周りからの話を聞くだけでちょっとした経験値が積み上げられるのです。
もちろん、話を聞いているだけなので実践的な力が身に付くことはありませんが、そういった些細な情報を収集することで「自分だったら◯◯をするだろう」「こんな仕事なら自分は◯◯でありたい」などあらゆる思考が巡るはずです。
さらに情報収集に力を入れるのであれば、SNSは大変有効的な方法でしょう。
年齢、性別、業界、業種問わずあらゆる人とSNSを通じて知り合うことができます。
自分と向き合うためにさまざまな情報を入手し、新たな出会いによって転職のヒントを掴みましょう。
まとめ
最後にもう一度お伝えしますが、転職した後にしたいことがわからなくても何も問題はありません。
むしろ、やりたいことを無理に見つけようすることが失敗のタネになりやすいです。
ぜひ、自分と向き合って時間をかけてやりたいことを見つけてくださいね。