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業務委託の費用はいくらが適正?報酬相場や経費精算/勘定科目について解説

更新日:2024.1.12 公開日:2023.01.19

業務委託の費用はいくらが適正?報酬相場や経費精算/勘定科目について解説

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自社の人件費を「変動費」に計上したい場合、「フリーランス人材」を登用するのがおすすめです。専門的な知見のある人材をスポットで登用できるうえ、正社員人材と異なり、報酬は「固定費」には計上されません。

損益分岐点売上高の計算式
損益分岐点売上高は「損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率」で求められるため、損益分岐点売上高を引き下げるための対策としても「固定費の削減」は有効です。

つまりフリーランス人材の登用は「専門人材の獲得」と「固定費の削減による損益分岐点の引き下げ」の両面で効果が見込めます。
とはいえ、自社でフリーランス人材を登用した経験があまり無い場合、適正な報酬相場が分からないケースもあるでしょう。結論から言えば、業務委託費は幅広い職種で「週数日程度の稼働」で月額20万円~30万円前後のケースが多いです。

今回は「業務委託費の費用はいくらが適正なのか」や、実際にフリーランス人材を採用した場合の経費精算のやり方や勘定科目の例などを解説します。

【事前準備】業務委託の契約締結までにかかるコスト

フリーランス人材の採用には「その人材への報酬」に加えて、業務開始までに様々なコストがかかります。たとえばフリーランス人材を「自社で求人広告やリファラル採用を通じ、採用する場合」のコスト例は以下の通りです。

業務委託の契約締結までにかかるコスト
フリーランスを自社採用する場合、かかるコストがいずれも「事前に正確に算出することが難しい」面があるのが、大きな欠点です。

たとえば求人広告で1,000人のフリーランス人材にリーチし、10人の応募があり、そのうち1人と面談にこぎつけたとします。すると当該の1名が選考を辞退したら「1,000人にリーチした求人広告」のコストは無駄です。求人広告の出し直しを余儀なくされるため、コストは一層膨らみます。また1人と面談ができたとしても、その1名が自社が求めるスキルや経験を保有しているとは限りません。契約を見送った場合にも広告費は無駄になります。

こうしたリスクを避けたい場合は、フリーランス人材に特化したエージェントに人材の紹介依頼を出すことも検討しましょう。
こちらは求人広告とは違い、フリーランス人材と実際に契約するまでは一切費用がかかりません。求人掲載から紹介、候補者との面談/契約(稼働開始)までは、無料でできるのが特徴です。一方で契約開始時に所定手数料がかかったり、委託先への報酬に連動する形でエージェントへの月額手数料がかかります。

「自社で求人広告/リファラル採用等を通じて直接フリーランスを集めるか」「エージェントに紹介を依頼するか」は、採用時に発生するリスクや費用をどこまで許容できるかを伸長に判断したうえで都度都度判断しましょう。迷ったらまずはエージェントに紹介依頼をした上で、フリーランス人材の活用ノウハウが社内に蓄積したタイミングで自社採用にも段階的に挑戦してみるのがおすすめです。

業務委託の契約形態も検討しよう | 迷ったら「準委任契約」が無難

業務委託には大きく分けて「請負契約」と「準委任契約」の2通りがある点にも、注意しましょう。

業務委託の契約形態も検討しよう | 迷ったら「準委任契約」が無難
請負契約は「成果物」に対する報酬の支払いであり、準委任契約は「労働」に対する支払いである点が大きな違いです。結論から言えば、フリーランス人材の活用経験が浅い場合は「準委任契約」で契約締結を行う方が無難です。

請負契約の注意点は「成果物」の定義を厳密に取り決めなくては、契約トラブルに発展するケースが多いことです。

たとえばWebページ制作の場合、発注側は「当然〇〇の機能も実装されていると思っていたが、成果物に当該機能が無い」などとして成果物の納品を受け付けないことがしばしばあります。すると受注側からすると報酬の支払いが無いため、最悪の場合、法的トラブルに発展します。よって、以下のような場合は「準委任契約」の方が強くおすすめです。

・成果物の仕様を発注時点で明確に取り決めることが難しい場合
・自社でフリーランス人材の活用の経験が浅い場合
・法的トラブルのリスクを少しでも軽減したい場合

業務委託の報酬相場と主な案件の例 | ライター業務の場合

ここからは具体的な業務委託の報酬相場を、数例ご紹介します。

業務委託による契約は幅広い職種で取り入れられていますが、特に「外注しやすい」職種や案件との相性は良好です。外注しやすい職種/案件には、一例として「ライター業務」が挙げられます。ライター業は「その記事の文字数 × 文字単価」で報酬が決まるケースが多いです。相場の一例は以下の通りです。

業務委託の報酬相場と主な案件の例 | ライター業務の場合
専門性が求められるテーマかつ取材などの工程が発生する場合は「文字単価3~4円」、加えて納期がタイトな場合「文字単価5円」程度の例が多いです。また発注時は文字単価に加え「そのテーマについて語る際に必要なボリューム」も意識しましょう。最低でも必要な「長さ」と「どんなライターに頼むか」「どの程度の工数が必要か」で1記事当たりの予算が決まります。

なお上記は「執筆」の工程のみを想定した相場です。記事を書くための「構成作成」のほか、画像作成/写真撮影などは別途の見積もりが発生します。ウェブサイトのSEO対策や広告/PR向けのLP作成などの工程が発生する場合も同様です。

総じて高度なライターに取材/一次情報の収集や画像作成、執筆を完全に外注する場合、最低でも1本あたり3万円程度が目安となるでしょう。またウェブサイトの更新頻度として「月1回更新」は極めて少ないです。週1本程度の公開を目指す場合、月12万円程度の予算は確保しておくことがおすすめです。

業務委託の報酬相場と主な案件の例 | Webコンサルティング業務の場合

「外部の専門人材の知見をスポットで借りたい」という際に、コンサルティング業務を業務委託で発注するケースも多いです。典型的な例には「自社にWeb施策に詳しい人材がいない」際の、Webコンサルティング業務の発注が挙げられます。この場合、ライティングよりも業務内容が上流工程となるため、プロジェクトによって報酬相場は大きく変わります。

相場は主に、以下の3つの組み合わせによって判断されます。

業務委託の報酬相場と主な案件の例 | Webコンサルティング業務の場合
プロジェクトは「上流に当たるか、下流に当たるか」やフリーランスに求められる稼働数が「週5日か」「リモート可能か」、またそのフリーランスに求められる必須経験/スキルなどが主に重要な要素です。全ての要素で「自社が求める条件」を満たすフリーランスは多くは無いため、条件が噛み合う人材は貴重です。

なお弊社が運営している人材マッチングサービス『ミエルカコネクト』の過去の支援例では、Webコンサルティング関連の業務はおおむね週数日程度の稼働で月額20万円~30万円前後が平均値です。そのコンサルタントのスキルや過去の実績、「週数日以上のコミットが求められるか」によってより高い見積もりとなるケースもあります。
週5日のコミットが必要な場合、月額70万円~90万円前後の契約となるケースも多いです。

その他のケース | エンジニア/デザイナーや営業代行の報酬相場

エンジニアやデザイナーといった職種でも、業務委託契約は取り入れられることが多いです。この場合も週数日のコミットで、月額20万円~30万円が1つの目安となります。ただしエンジニアやデザイナーの場合、実装/デザインを行う機能やページによって工数が変わりやすいです。そのため厳密には、機能ごと/ページごとに見積もりは変ります。

このほか「営業代行」も業務委託契約が一般的です。営業代行の場合は、顧客との契約を取り付けることがKPIとなるため「月額報酬+成果報酬」の契約を結ぶケースが多いです。なお月額報酬と成果報酬のそれぞれの割合や相場は、営業先となる業種/職種や「顧客リストが事前に存在しているか否か」などによって大きく変わります。

業務委託で案件を発注した場合「経費」は誰が払う? | 経費も報酬/売上高の一部

ライティングの外注の場合、月額12万円程度(※ 週1本程度の公開を目指す場合)が目安。Webコンサルティングの場合、週数日の稼働で月額20万円~30万円程度が目安です。
ただしこの金額には「経費」は含まれていません。たとえばWebコンサルティングの外注の場合、サイト分析に有料の各種ツールやAPIが必要となるケースがあるでしょう。この経費は誰が支払うのでしょうか?

結論から言えば、業務委託時の経費は一般的に報酬と一緒に振り込まれる規定です。つまり業務を請け負う側は、業務で発生するであろう経費も事前にシミュレーションしたうえで、契約時に報酬額を取り決める必要があります。一方、委託者の業務履行に関する費用は委託者が負担します。主な例には、報酬の銀行振込手数料が挙げられるでしょう。

発注側の勘定科目 | 報酬を「外注費」に計上する

業務委託先の報酬/経費を分けて振り込む必要などが無いため、発注側の勘定科目はシンプルです。業務の一部を外部へ委託した場合は、一般的に勘定科目[外注費]を用いて記帳します。

ただし企業によって勘定科目の取り決めなどが異なることもあるため、実際の発注時には経理担当者などにも確認しましょう。

まとめ | 業務委託費の相場はおおむね「週数日稼働で月20万円~30万円」

業務委託の相場や経費などについて解説しました。業務委託の適正な報酬額は業種/職種や、フリーランス人材に「どの程度のコミットを求めるか」で大きく変わりますが、目安は週数日の稼働で月20万円~30万円です。より難易度の高い業務であれば、見積額は上振れします。一方でライティングの月額費用の一例として「月12万円」と記事内で解説した通り、下流工程の業務であればより安価な報酬額でまとまるケースも多いです。

フリーランス人材の登用には、人件費を変動費に計上できるというメリットがあります。外注が可能な職種で「月数十万円程度」の予算が用意できる見込みがあれば、ぜひフリーランス人材の活用を検討してみてはいかがでしょうか?

なお「より詳しい見積もりや料金相場の一覧が欲しい」「フリーランスに発注を行いたいが、発注先の業務委託人材の当てがない」という場合は、弊社が運営している人材マッチングサービス『ミエルカコネクト』にお気軽にご連絡ください。報酬相場の詳細なお伝えはもちろん、発注をご希望される業務のヒアリングからフリーランス人材のご紹介、契約の取りまとめまでトータルでミエルカコネクトがサポートいたします。

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著者PROFILE

関 和音(せき かずと)

コネクトマーケター/関 和音(せき かずと)

音楽ライターを経て、プログラミングスクールのオウンドメディアのSEOを担当。月間20万PVのサイトを月間100万PVにグロースさせた後、月間300万PVの女性向けキュレーションサイトのマネージャーを担当。独立後はフリーランスとして多くのクライアントのコンテンツマーケティングを行う。SEOはコンテンツマーケティング・DB型SEOの経験が豊富。他、広告運用、MA、サイト売買の知見や、趣味のプログラミングでSEOツールをPythonを使い自作するなど、エンジニア系集客や技術的知見が必要なものも執筆可能。

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