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【2022年版】EC事業の立ち上げ方法と費用・失敗しないコツを解説

【2022年版】EC事業の立ち上げ方法と費用・失敗しないコツを解説

EC事業を成功させるには、立ち上げ前の「段取り」が大切。そして、立ち上げ後のデータ分析・検証を地味に続ける努力が必須です。どんなに立派でオシャレなECサイトを立ち上げても、自動販売機のように手放しで売れることは決してありません。

今回は失敗しないEC事業の立ち上げ方法と、押さえておきたいポイントをご紹介します。

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EC事業にかかるサイト初期費用・運用費用

まずはECサイトを立ち上げる際の相場を見ていきましょう。ECサイトを構築できるプラットフォームは5タイプあり、それぞれ次のとおりです。

No. プラットフォーム 初期費用 運用費用
(月額)
1 ECモール 無料〜
約10万円
無料~
10万円
2 カートASP 無料〜
100万円
無料~
5万円
3 オープンソース 約100万円~
500万円
無料
4 ECパッケージ 約500万円〜 5万円~
10万円
5 フルスクラッチ 数千万円~ 10万円~

ECサイトは立ち上げ時に必要な初期費用に加えて、立ち上げ後の運用費用が必要です。初期費用・月額費用が無料のサービスも登場しており、ECサイトを立ち上げるハードルは下がりつつあります。

ただし無料サービスは、販売手数料が高く設定されているので、売れるほどトータルコストは高くなります。運用費用については後述しますが、そのほかに広告費や人件費などがかかります。

EC事業の立ち上げ・サイト構築の手順

ECサイトを立ち上げたけど…「カスタマイズの自由度が低くて思うように施策を打てない…」、「基幹システムとの連携ができない…」そんな失敗談を耳にすることがあります。立ち上げを成功させるためには、次の5つの手順で進めることが大切です。

  1. 誰にどんな価値を提供したいかゴールを決める
  2. ゴール達成に必要な要件を決める
  3. 要件を満たせるECプラットフォームを選ぶ
  4. ECサイトの設計図を作成し構築する
  5. オープン後は集客に注力する

ひとつずつ詳しく解説します。

1.誰にどんな価値を提供したいかゴールを決めるまずはEC事業の根幹であるビジネスモデルとターゲットを明確にしましょう。

  • 誰にどのようなサービスを提供するか
  • 何のためにECサイトを立ち上げるのか
  • 考案したコンセプトはビジネスとして成り立つか

仕事は「段取り8割、作業は2割」と言われますが、ゴールを明確にすることは、まさに段取りの作業です。誰(ユーザー)にどんな価値(商品・サービス)を提供するか?ビジネスとして成立するか?段取りをしっかり固めることで、EC事業の方向性が定まり立ち上げがスムーズになります。

マーケット調査を念入りに行い成功の確率を上げる

新しい商品やサービスを販売するのであれば、市場や顧客ニーズの動向を探るためのマーケット調査は欠かせません。すでにライバル企業がいる市場においては、自社がどのポジションにいるかを把握するために、自社・他社の強みや弱みを把握する競合調査も大切です。EC事業を成功させるために、しっかりと下調べを行いましょう。

2.ゴール達成に必要な要件を決める

ゴールが明確になれば、次にターゲットユーザが何を求めているか、どのような機能やサービスが受け入れられるかをまとめた「要件定義」を作成します。

例えばECサイトにおける「問い合わせ対応」において、若年層ユーザであればチャットやSNSが主流です。一方で中年層はメールや問い合わせフォーム、高齢層は電話が好まれる傾向にあります。決済方法においても、年代や性別・属性によってカード決済や後払いなど…好みが異なります。ターゲットユーザにとって好ましい要件を分析しましょう。

なお要件定義は、開発の途中で仕様が変わることもあります。ゴール達成のために「この要件だけは崩せない」ポイントを事前に決めておくことも大切です。

3.要件を満たせるECプラットフォームを選ぶ

要件定義がしっかり固まったら、次に要件を満たせるECプラットフォームを選びます。

  • ECモール(楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)
  • カートASP(MakeShop、Futureshopなど)
  • オープンソース(WordPress、EC-Cubeなど)
  • ECパッケージ(EC-Orange、ecbeingなど)
  • フルスクラッチ

いずれの構築方法もメリット・デメリットはありますが、単純に「コストが安い」「人気があるECプラットフォームだから」という理由だけで選んではいけません。最も優先されるべきは何より「要件」を満たせること。そして3年〜5年先を見通して、機能や拡張性を十分満たしていることが重要です。

4.ECサイトの設計図を作成し構築する

ECプラットフォームの選定完了後は、いよいよECサイトの構築がはじまります。構築前にワイヤーフレーム(設計図)を作成します。ワイヤーフレームの作成は、ベンダーに委託もできますが、必須の要件を十分理解しているとは限りません。作業を丸投げしないで積極的に関わることが大切です。

ワイヤーフレームが完成すると、システム開発やページ制作がはじまります。その後に商品登録を行います。

  • 商品ページの原稿を作成する
  • 画像を手配し、加工する
  • カテゴリ登録を行う

商品ページはECサイトの「顔」とも言える重要なページ。写真やセールスレターの出来栄えによって購入率にも大きな差が出ます。また、商品ページは画像点数が多くなるため、画像サイズは軽量化が大切。これら作業を自社で行うのか、ベンダーが行うのか事前に決めておきましょう。

5.オープン後は集客に注力する

ECサイトはオープンして終わりではありません。とくに新規で立ち上げるときは、まず集客して認知してもらうことが急務。ECサイトの代表的な集客方法は次のとおりです。

  • ネット広告(リスティング広告など)
  • SEO(自然語検索)
  • SNS(twitter、instagramなど)
  • アフィリエイト
  • メルマガ

最も即効性を期待できるのはネット広告です。広告費はかかりますが、ターゲットユーザに認知されやすくなります。そしてSEOやSNSへと手法を広げていきましょう。

EC事業計画の作成の方法とポイント

ECに限らず事業の立ち上げで重要なのは、「事業計画書」を作成することです。事業計画とは、「未来のゴールを達成するために行う施策」のことであり、売上を到達させる方法や必要なコストを綿密に書き記します。

売上
訪問数 広告やSEO、SNSなどから想定される訪問数
購入率 ECサイトの改善やリピーター獲得など
客単価 アップセル施策やリピート購入によるLTV向上など
コスト
製造原価 販売する商品やサービスの原価
EC手数料 出店料や決済手数料など
広告費 リスティング広告など
配送費用 1件あたりの運賃×購買件数
固定費 テナント料、人件費、通信費など

将来のゴール達成までのステップを具体的に書いていくことで、実現可能かどうか明確になります。事業計画を作る際は、広告やSEOなどの不確実性が高い外部要因を高く見積もりすぎないことも大切です。プラットフォーム側のアルゴリズム変更によって突然影響を受けることもあるためです。

安定的なゴールを目指すためには、ユーザのエンゲージメントを高めてファンを増やし、LTV(顧客生涯価値)アップを目指すことです。

ECサイトの再立ち上げ(リニューアル)手順・進め方

既存ECサイトを保有し、再度立ち上げを検討されている方もいるかとおもいます。リニューアルする際の手順は次のとおりです。

  1. 現状の課題と必要な要件定義を明確にする
  2. 基幹システムが連携できるか確認する
  3. データ移行のボリュームと担当者を決める
  4. 既存顧客へ移行のご案内を出す

ひとつずつ見ていきましょう。

1.現状の課題と必要な要件定義を明確にする

既存ECサイトをリニューアルするときは、まず現状のECサイトの課題と実現したいことを明確にしましょう。

「ECモールは手数料が高いから乗り換えたい」 「システムが古くなりセキュリティが心配」 「新しく越境ECをはじめたい」

将来のゴールを達成するために、必要な機能を整理しましょう。例えばBtoB市場に新規参入するのであれば、取引先に応じた個別の値引きや見積書・請求書発行などの機能が必要になり、通常のカートでは対応しきれません。

「リニューアルする目的は何か?」「リニューアルすることで何を達成したいのか?」を明確にしましょう。

2.基幹システムが連携できるか確認する

リニューアルの要件定義が決まれば、次に要件を満たせるECプラットフォームを選びます。ここで大切なのは、既存の基幹システムと連携可能かを確認すること。

基幹システムと連携可能であっても、特注カスタマイズが必要であったり、業務フロー上で課題がでたりします。業務的にクリアできるか、回避策があるか現場スタッフを交えて議論しましょう。

3.データ移行のボリュームと担当者を決める

ECサイトを構成するデータは「商品データ」「注文データ」「会員データ」「下層ページデータ」の4種類があります。これらデータを異なるECプラットフォームへ移行する作業は、リニューアルにおいての最大の難所です。全く異なるECプラットフォームへ移行する際は、システム同士の言語が共有化されていないため、1つずつ解析しながら慎重に移行しなくてはいけません。

データの解析作業は、基本的に移行先のベンダーは請け負ってくれません。仮に請け負ってくれたとしても、他社カートシステムを熟知しているとは限らずミスが発生することもあります。データ移行は必ずチェックしましょう。

4.既存顧客へ移行のご案内を出す

データ移行において、会員情報である氏名、住所、メールアドレス、ポイントなどは移行できます。ただし、パスワードは原則移行できないため、会員ユーザに対して個別にパスワードを再設定いただく必要があります。リニューアル日程と、パスワードの更新方法を事前にご案内しましょう。

EC事業の立ち上げを成功させるためのポイント

最後に、EC事業を成功させるために欠かせないポイントを3つご紹介します。

  • 継続してコツコツ施策を行う
  • ファンづくりに努める
  • アウトソーシングをうまく活用する

継続してコツコツ施策を行う

ECサイトを新規で立ち上げた場合は、何より集客に注力しなくてはいけません。また、集客がうまくいっても、ユーザがECサイト内で離脱し購入に至らないことがよくあります。理由は商品力かもしれませんが、サイト内のレイアウトや構造が障害になっているケースも考えられます。

  • コンテンツの訴求力が弱い
  • 商品の魅力が劣っている
  • 価格設定が適正でない
  • サービスが満たせていない

ECサイトは仮想空間であるため、実店舗のようにお客様とコミュニケーションを取りながら反応を伺うことができません。解析ツールの活用や、実際のユーザを集めて意見交換を行うなど、コツコツと地道な取り組みが大切です。

集客の成果を上げるためにデータ分析を行う

サイト内のどのページで離脱しているかを把握するには、Googleアナリティクスなどの解析ツールを活用します。「訪問数は少ないけど購入率が高いページ」は、流入数を増やせばより効果が期待できます。「訪問数が多いけど離脱が多いページ」は、離脱箇所を知ることで改善の糸口が見えます。コツコツと改善することで、「稼げるECサイト」に仕上がります。

ファンづくりに努める

EC事業を安定的に売る仕組みをつくるには、リピーターをどれだけ増やせるか次第です。EC市場の拡大でライバル企業が増えている中、ユーザに選んでもらうためには「○○を購入するならこのお店」と認識してもらうことが大切です。

  • 購入後のアフターフォローをする
  • メールマガジンを配信する
  • ポイントを付与する
  • VIP会員に待遇を行う

既存顧客に対しては、きめ細かいフォローを行うことが重要です。さらに潜在顧客を囲い込むために、「認知→共感→ファン」へと育成することが大切です。育成(ナーチャリング)で大切なことは、ユーザの悩みや疑問、不安を解決できる優良なコンテンツを提供し公開すること。「このサイトは自分の悩みを解決してくれる!」と信頼を得ることがポイントです。

アウトソーシングをうまく活用する

ECサイトの立ち上げは「やるべきこと」が山ほどあります。予算が無ければ一人で構築することも可能ですが、クオリティが低いと期待どおりの成果はでません。商品画像を例にあげると、撮影と加工の出来映えによってクリック率に大きな差が出ますし、商品紹介ページは訴求が弱いと購入率は低くなります。高い専門性が求められる業務においては、プロに委託したほうが、将来的な利回りは高くなるのでオススメです。

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「ミエルカコネクト」はWebマーケティング専門の業務委託マッチングサービスです。EC事業の成功を左右するのは何より「集客」ですが、多忙なEC業務の片手間で集客し成果を出すのは簡単ではありません。ミエルカコネクトは、売上・成果を出すことに長けた人材をマッチングし紹介が可能。EC運営に参画してもらうことや、遠隔で社内育成のコンサルティングなど、要望に応じて対応できます。EC運営の即戦力となるチーム作りにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

まとめ

EC事業は、立ち上げに多大な労力とコストを要します。リリース後はだれしも「燃え尽き症候群」に陥りやすいですが、成果を出すためには継続した運用努力が欠かせません。EC事業に新規参入する企業も年々増えており、成功の難易度は確実に上がっています。成果を出すにはスピード感をもった取り組みが大切。社内のリソースが不足していれば、アウトソーシングを活用して改善施策を早く進めましょう。

この記事を書いた人

鈴木 恵也 / Suzuki Keiya

鈴木 恵也 / Suzuki Keiya

Webマーケター兼EC店長。ECの企画・運営に携わり10年目。ギフト系商品開発、Web集客(SEO・広告)を得意とし、5年目で年商20倍にアップさせた経験あり。傍ら複数のメディアサイトを運営し2年目で180万/PVを達成。農業を志して国内外の大農地(100ha~)を耕した経験などがある。

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