リスティング広告(Google広告/Yahoo!広告)の運用代行とは?費用やメリットデメリット、インハウス広告運用との違いについて解説
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!に代表される検索エンジンにおいてユーザーが検索するキーワードに連動するかたちで露出される広告を指します。検索結果の一覧に「リスト」される広告ということで、「リスティング」という名前で表現されます。
現在はWebサービスに限らず、物販など様々な業界/業種において、インターネットを使ったビジネスを展開するケースが増えてきました。
その代表的な手法としてリスティング広告が存在し、ある日突然上司から「ウェブ広告運用してみて」なんて言われることも。
目次
リスティング広告の運用代行とは?
リスティング広告の運用代行とは、ウェブ広告の代理店などの法人または、フリーランス/業務委託、副業人材に代表される個人に委託して代わりに運用してもらうことを指します。
なぜリスティング広告の運用代行をした方が良いのか
検索エンジンで「Web広告 運用代行」と検索すると、たくさんの広告代理店や広告運用の代理業務を行っている法人/個人を見つけることができます。つまりそれだけ運用代行のニーズが強いということです。
なぜ多くの事業者が、リスティング広告の運用を代行してもらった方が良いと考えているのか。まずはその理由について、簡単に解説していきます。
リスティング広告における専門的なスキルや知識が求められる
リスティング広告を中心とした様々な広告は、媒体(例:Google、Yahoo!、facebookなど)ごとに広告アカウントを開設し、管理画面を使って広告配信の設定を行います。
また配信設定以外にも、日々の進捗管理や予算消化のチェック、社内レポートの作成や改善案を考えるなど、様々な作業があります。
特に配信設定においては、予算やターゲットとなるキーワード数にも依存しますが、
おおよその作業を書き出してみるだけで、これだけの工程があり、未経験者が0から実践することを考えると、ノウハウが身につくまで一定の時間を要することは明白です。
Web広告における最新トレンドや、頻繁に発生する仕様変更をキャッチアップし続ける必要がある
インターネットの世界は、変化のスピードが早く半年、1年という期間でどんどん情報がアップデートされていきます。特にWebマーケティングを取り巻く技術やスキルは、数年前まで求められていたものと現在では全く異なるケースも多くあります。
またリスティング広告の管理画面なども、短い期間で変更や機能追加(削除)などを実施するため常に実務を行っていないと細部にわたって理解することが難しくなってきます。
Web特有の表現やクリエイティブ(広告文/画像)の作り方を学ぶ必要がある
リスティング広告に限らず、Web領域におけるキャッチコピーや文章作成はWebマーケティングの初心者にとって最初のハードルになります。「端的に」かつ、「具体的で」「わかりやすい」文章を作成するという作業においては、実は専門的な知識や経験が求められるのです。
インターネットを通じた情報発信は、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの画面を通じてユーザーへ提供されます。その画面の中には、自社以外に競合他社の広告など様々な情報が存在するわけで、その中からユーザーに「選んでもらう」必要があります。
その検索結果を見ているユーザーの心理を考え、いかに簡潔に魅力的に自社サービスや商品のをPRすることができるか。そして絶対評価ではなく、それは競合他社と比べて、相対的にはどうなのかを「検証し続ける」必要があるのです。
この検証(A/Bテスト)の結果として導き出される数字を根拠に、安定的に事業収益を生み出すことが大切になります。
広告代理店やフリーランス/副業人材に運用代行を依頼するメリット・デメリット
次に、リスティング運用代行を依頼するメリット・デメリットについて解説していきます。その前に、これらの外注先はそれを専門にビジネスを展開している法人企業と、個人で活動しているフリーランスや副業人材があります。
法人にするか個人にするかは発注する企業の考え方や、社内の稟議申請のルールなど様々ですが、Web広告運用における費用や実績、コミュニケーションスキルが最も重要な選定基準と言えます。
法人はサービスのパッケージ化をしているケースも多く、社内でノウハウの共有ができるメリットもあります。一方で個人はこれから実績を作っていくフリーランスや業務委託の場合に、要望に対して柔軟に対応してくれる傾向があると言えるかもしれません。
私たちが運営しているミエルカコネクトでは、リスティング広告を中心としたWeb広告を専門に扱うことができ、厳選採用したフリーランスや副業マーケターの中から、貴社にマッチしたプロ人材をご紹介することができます。
企業様とマーケターの間に入り、導入後のサポートも丁寧に進めて参ります。ぜひ一度お問い合わせください。
Web広告の運用を代行依頼するメリット
1. 社内の教育コストや学習コストを抑えられる
Webマーケティング領域においても、とりわけWeb広告は変化が激しい領域と言えます。また近年は、GoogleやYahoo!といった主要な広告媒体も、自動化や機械学習などがかなり進み、昔に比べると運用の負荷が減ったのも事実。
しかしながら、全くの未経験者が始めるとなると別の話になります。広告運用においては、単に入札単価やキーワードを調整する以外に、LPOと呼ばれるページの最適化や、広告文作成など総合的なスキルを求められるからです。
また社内(インハウス)で広告を運用するための研修を販売している会社もあるほど、Webマーケティングの経験がない人にとってはハードルの高いチャレンジとなり得ます。
2. 分業することで最速で最大の成果が見込める
一般的にはWeb広告という手段を用いて、売上または、成果(コンバージョン)を最大化することが目的とされます。また、その中でもWebサイトに人を連れてくる「集客」と、連れてきた人を成果に結びつける「転換率」を最大化することが大きな結果に結び付きます。
一概に断言することは難しいですが、Web広告の運用は主に「集客」における要素が強く、まずは見込みになるお客さんをたくさん連れてくることに注力する傾向にあります。
一方で、商品やサービスをよりわかりやすく説明し、購買の動機を喚起するためのページ構成を考えたり、ユーザーテストをしたりする業務は、広告運用とは全く別のものとして存在するのです。
時間や専門の人員が十分に揃っていれば問題ないですが、そのような状態ではない場合にはせめて集客の部分でも専門家のフリーランスに業務委託で任せることで、大きく時間を短縮することができるはずです。
3. 雇用のリスクを減らせる
Web広告運用に限らず、業務委託契約を締結する上での最大のメリットは、「雇用し続けるリスクがないこと」につきます。
専門性と作業の複雑性が高いWeb広告運用においては、応募者のスキルや実績を評価するために、採用する企業側にも一定の知識が必要とされるため、採用後のミスマッチが生まれやすい傾向にあります。
また広告運用というスキルセットにおいても、入札や広告文作成などの実務経験はあるが、ページの最適化など成果に結びつくレート改善(CVR改善)の経験はない、などWebマーケティングに精通していないと判断が難しいケースもあります。
業務委託であれば、自社の課題に沿ってサポートして欲しいタイミングで依頼をかけることができ、スキルやコミュニケーションなどの部分で懸念が発生した場合にも、契約を打ち切ることができるので、企業や事業責任者にとってはリスクを取る必要がなくなります。
Web広告の運用を代行依頼するデメリット
1. 事前にスキルや実績を見極めることができず、ミスマッチを生んでしまう
過去に実践してきた仕事や実務内容はもちろん、業界・業種などによってWeb広告運用のアプローチは大きく異なります。
これらの情報を面談のタイミングできちんと聞き出すことができないと、業務委託の契約を終えていざ作業を始めてみると、「思っていたのと全然違った」ということも。
基本的な考え方として、外部のパートナーを信頼し、任せていくスタンスはとても大切ですが、事業戦略とWebコンテンツ制作の最低限の知識を持って、選んでいくことが肝要です。
2. 業務を分割しすぎると、コミュニケーションコストがかかる
成果を最大化するために、集客と転換率の業務を分割することで時間を短縮できるメリットがある一方で、各工程間でコミュニケーションをきちんと取っておかないと、最終的に意図通りのコンテンツが完成しないという事態が発生してしまいます。
「効率を求めて分業したのに、逆にコミュニケーションコストがかかってしまった」という話は外注や作業代行、業務委託に関わらず多くのビジネスシーンで課題になること。
決まった頻度で定期的にミーティングを開いたり、プロジェクトマネージャーのようにWebマーケティング全体を管理・統括する担当者を窓口に置くなど、仕組みとしての工夫が必要です。
3. 社内で内製化する上で、ノウハウや経験を溜めにくい
Web広告運用をする上で、基本的な考え方などは検索エンジンで調べていけばある程度勉強することができますが、入札やキーワード選定などのノウハウや過程については外注/作業の代行依頼をする場合には不透明になりがちです。
将来的に「社内で広告を運用したい」といった場合には、作業プロセスを言語化(可視化)してもらうように事前に依頼しておきましょう。また広告文などのクリエイティブ作成においては、自社の商品やサービスのことを理解している担当者から説明をすること。
文章を作成するプロではありますが、自社の理解はこれからのはず。積極的に後方支援をしてあげることをおすすめします。
リスティング広告の運用代行の費用について
リスティング広告も運用代行費用は、大きく3つのモデルがあり、このうちのどれか1つまたは複数の費用モデルを採用することが多いです。
広告運用の予算に手数料率をかけた費用を支払う「手数料モデル」
法人、個人問わずに最も一般的な費用モデルと言えます。出稿予算の金額に、一定の運用代行手数料をかけて費用を算出します。手数料率は、広告出稿金額によっても変化するケースはありますが、概ね10%~20%の間と考えて良いでしょう。
例えば、広告予算が100万円で手数料が15%という設定であれば、15万円が広告の運用代行手数料で残りの85万円が広告費用として考えるといったイメージです。
広告運用の実績や目標達成に応じて費用を支払う「成果モデル」
広告の運用を開始する際に、両者で決めた目標を達成した場合(例:コンバージョン数や、コンバージョンあたりコスト=Cost per Actionなど)に通常手数料が15%のところを、18%にするなど成果に応じた費用を算出するモデルです。
運用代行をする側からはもちろん出稿主にとっても、同じ予算の中でより多くの成果や効率的な運用はメリットしかありません。良い緊張感の中でお互いが成果に向けてコミットしていく状態は、win-winな関係を築く上で大切にしていく必要があります。
広告予算に関係なく、一律で費用を支払う「固定モデル」
広告費が数十万円に満たない場合には、月額で5万円〜10万円の固定で費用を算出するケースもあります。
またGoogleやYahoo!など、代理運用のマーケットが成熟している媒体ではなく、一昔前のSNS広告などに代表される新しい広告媒体などにも固定運用費が適用される場合が多いです。
失敗しないリスティング広告の運用代行先の選び方
リスティング広告やWeb広告において、適切な外注/代行依頼先を選定するためには以下のポイントを押さえておく必要があります。
広告出稿による成果指標を明確にする
広告の運用代行業務において、「何を成果とするか」はできるだけ具体的にしておく必要があります。これは費用だけの問題ではなく、運用目的に関係するところであり、ここが曖昧なままスタートをしてはいけません。
例えば、「予算の中でとにかく商品の注文をたくさん取って欲しい=コンバージョンの最大化」という話と、「1件あたりの注文コストをxxx円以内で取って欲しい=獲得コストの最適化」は全く異なります。
事業計画として、どの役割を広告に持たせるか事前に社内ですり合わせた上で運用代行先を探しましょう。
どのような役割、作業について依頼するか決めておく
広告の運用だけに特化した代行サービスなのか、ページの改善提案まで積極的に行ってくれるのか、広告文や画像をどれだけの頻度で変更/ABテストしてくれるのかなど、運用代行業務において確認すべき項目はチェックしておきましょう。
また業務委託契約前に、依頼する作業内容についてアウトプットをできるだけ明確にしておくことで、契約後のトラブルをある程度防ぐことができるはずです。
外注/作業代行先となるパートナーの強みを理解する
過去の実績をヒアリングした上で、自社が求める役割を遂行できるかどうかの確認はもちろん、仕事のスタンスやコミュニケーションの取り方(対面/オフライン、もしくはオンラインテキストベースが良いのかなど)も確認しておく必要があります。
いざプロジェクトをキックオフしてみると、想定外のことが色々な局面で発生することでしょう。完璧なパートナーは存在しないわけですから、仕事を進めていく上でコミュニケーションを取りながら軌道修正が必要になるのです。
そういった時に、スキル面だけでなく人間性なども含めて自社にフィットするか否か、様々な側面からパートナーを適切に評価することが大切です。
ミエルカコネクトの事例紹介と料金例
ほんの一例に過ぎませんが、ミエルカコネクトにおいてリスティング広告運用代行や、広告の効果最大化するパートナーを探す上での費用例を提示しておきます。参考としてお考えください。
企業様とマーケターの間に入り、導入後のサポートも丁寧に進めて参ります。ぜひ一度お問い合わせください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。自社にとって、リスティング広告などのWeb広告運用を代行してもらう必要があるか/ないか、確認することはできたでしょうか。代行もインハウスで自社運用も、広告は目的ではなく手段であることを理解した上でWebマーケティング戦略の一つとして捉えることが肝心です。
トライアンドエラーを繰り返し、自社のフェーズにあった選択をできるようになると良いですね。
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